第6話 珍なものは嫌だ!
さて、私はすでに帰りたいぞ。なんでわざわざ試作兵器を見ないといけないんだよ。
あと最近やること偏っている気がするし。
どんな試作品かどうかは知らん!伝えられていないぞ!
「帰っていいか」
「だめですがんばってください、あとなんで嫌なんですか」
「嫌な予感しかしないもの」
全くしょうがない子ね見たいな顔しながら。
「具体的に何が起こると思っているんですか...」
「こっちに突っ込んでくる兵器」
ちなみに即答。
「さすがにそんなことはないでしょう?」
ちなみに一番最初に出てきたのはスピンドラムとかいう名前のやつで、兵器の内容は転がって突っ込んでいくらしいのだ、火薬たっぷりなんだそう。
「さて、モネよフラグを立てたことに対してなんか言うことあるか?」
「無いです!」
もちろん即答である。
「あの設計者たる私を忘れないでもらえますかね」
「「いたのかよ」」
はいということでようやくスタートなんだけどさ、イヤですね、嫌ですね!
設計者がカンペのようなものをおもむろに取り出して。
「この兵器は転がることで複雑な地形を突破し、相手に高速かつまっすぐ突っ込むことで相手のトーチカや陣地を破壊することを目的としている兵器です」
嫌すぎて顔が引きつりながら。
「うーんすでに逃げたい」
それにモネは黙っているっていうよりよく見たら寝落ちしているし、即落ちじゃねぇか。
「それでは場所的に問題ないということで、実際に起動してみますね!」
「やめて」
「それではいきますね!」ポチ...
...ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
割とえらい勢いで火を噴きながら転がって行っている、でもなんかやったらふらふら転がって行っているようにも見える、っていうか実際ふらふらしていないか?
...ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!
「うわなんかこっち向かってきてる!」
さすがの轟音が再度接近してきたらさすがに起きてしまったようで。
「ZZzz...ん?」
「魔王様、あの転がるやつが向かってきているような気がするんですが」
「そうだよ向かってきてる!、あのバカが起動しやがったせいで!」
「ちょっと待っててくださいね対処してきます」
そんなことを言ったかと思えばおもむろに設計者の首根っこつかんで持ち上げだした。
もしかしてだけど投げるつもりか?
「あ、あの離してください」
「ちょっと痛いですが我慢してくださいね」
「ふんっ!!!」
およそ投げたとは思えない音を出しながら設計者がスピンドラムに向かって真っすぐ突っ込んでいる、多分死んだなあいつ。
チュドーン!
「汚い花火ですね」
「お前は鬼か」
「私の種族鬼ですが?」
「そうだったのか...」
それはそれとしてさっきのことはなかったかのように次の兵器がなぜか持ち込まれてしまった、うーんこの。
そもそも次の兵器は見るからに巨大で過剰に巨大で巨大ということばを四段重ねにするくらいには巨大なものである。
誰が望んで誰がこれを作ってしまったのかわからないが列車砲というらしい、線路6本くらい使って使うなんか無駄にデカい大砲って感じにしか見えないってかどこから持ってきた。
「何あのでかいの」
「資料に書いてあった通り列車砲です」
「資料から想像するスケールの斜め上だよこれ」
ちょっと印象悪いひげの生えたおじさんがなぜかドヤ顔をしながら現れた。
「どうだすごいだろう、この列車砲は」
「そもそも用途は何よ」
「都市攻撃用以外ないだろう?」
都市攻撃とか言われてもここまでしてやりたいのかがよくわからないんだけど、金の無駄っていうか需要がなさそう普通に。
「まともに使えるのかこれ」
「使えるとも、敵王都を狙って一発撃ち込んでやったっていいぞ」
「うわぁ嫌な予感しかしない」
なーんかこんなこともあろうかとと言いたげな顔をしながら。
「大丈夫だこの兵器には臨界コアを24個使っているからな!」
「意味わかんないけど値段シャレにならないのはわかった」
「ふははは、では91cmの火の玉を撃ち込んでやれ!」
形容しがたい重低音がとどろきながら目に悪そうな閃光が見えたかと思えばあっさり発砲がなんか終わってしまった。
「なんかすごいけどこれだけ?」
「これだけとはなんだこれだけとは」
「そもそも臨界コアって何だよ」
「臨界コアとは(以下略」
なんか臨界コアって短く言えば空気中にある魔素を凝縮して一部をエネルギーに変えてを繰り返すなんかすごいエンジンの重要部分みたいな感じらしい、よくわからん。
あとは問題点は発熱がすごくてうまいことやらないと魔力がえらいことになって大爆発するらしい。
「なんか煙上がってない?」
「しまった、オーバーヒートだ!」
「そもそも何のために使っていたんだよ...」
「自走用の動力兼反動相殺装置程度にしか使っていないんだがな」
それはそれとしてしっかりと火が上がってきて赤熱化していたりといろいろと大変になっているな、近くに塹壕跡あるしそこに隠れておくか。
「あれ?あのちっこい奴はどこ行った」
モネがボケっとしていた状態から復活すると。
「魔王様は今隠れていますよ」
「え?」
ドゴン!パン!ドヒューン!
「さすがに弾薬庫誘爆を起こしてしまったか...」
「とりあえず隠れておきますね」
しばらく爆発だのなんだのが起こったあとにひょっこり顔を出してみるとまぁ見事面白いことになっていたね、大惨事だね。
なんか萎えたのかその設計者はしれっと帰っていた。
次の兵器はなんか飛べるようになるらしい、飛ぶのって割と怖いよね、私はそもそも自力で飛べるけど。
こちらも臨界コアを使っているらしい、違う点は出力が低く小さいものを使っているらしい。
足につけて飛ぶからなんかバランス崩したら面白いことになりそうだよね。
「やぁお久しぶりだね」
「あ、親戚のおじさんじゃん」
「大きくなったもんだね」
「さてでも今はそういうことする時間じゃないからね、ひとまずこれの仮称はアビトルだよ」
「へ~」
アビトルはかなり速く高いところに上がれるらしい、なぜかモネがこれ装備して私と追いかけっこすることになったんだがなんでやらないといけないんだ。
「さてアイリスの生やすことができる翼と同じ原理で飛ぶからいい勝負になるんじゃないかな」
「えぇ...」
「だってアイリスって飛ぶときいつも翼の骨格だけ生やしてだいぶ濃い魔力の幕を出して超高速振動させて飛んでいるでしょ?」
「そもそも原理考えたこともなかった」
それはそれとして追いかけっこをやることになった。
ちなみに私が空を飛んでいるときって甲高い音がするらしい、アビトルの飛行音はなんか重低音って感じだった。
「うわなんかモネがやばい速度で迫ってきてる」
「捕まえてやります!」
三次元に動き回るのって楽しいけどちょっと寄ったりするよね、ぐるんぐるん視点が回るから。
「えぇい、めんどくさい全力で逃げてやる!」
「なんであんなに速度出るんですか...」
そのあと小一時間追い掛け回された結果は普通に私が逃げ切りました、同じ原理といわれたら本物のほうが速くできるからね。
「実験どうもありがとう、それはそれとしてアイリスあなた普通に音速突破していたよね、純粋に意味不明だけどすごいよ本当に」
「えぇ?音速を超えているってそもそもなんでわかるんだ?」
「白い靄が出てからさらに速く動いていると靄が見えなくなるからだね」
「そうなのか...」
今日見た兵器って三種類だけどそのうちにまともだったのはアビトルだけだったなぁ。
あと親戚のおじさん名前忘れたけどしれっと私の翼の原理を解明しているのは恐ろしい気もする。
今日の夜ご飯はカレーでした。
そんなこんなで一日が終わった。
一方で議会では戦争の影響により予算などの議論であれていた。
最近は陸軍の圧が強く海軍の予算が削られてしまっているそうだ、最近は空軍が生まれたりもしたそうだ。
「全く陸軍のやつらは何がしたいんだ変なのばかり作りやがって」
「新しく生まれた空軍のほうはまともそうなのにな」
「その空軍戦力に関してはこっちも欲しいのだがな」
「それに不思議なものだよな、勇者という存在はきわめて不可解だ、今の技術的に勇者というのは存在する価値がないと言われてもおかしくないレベルだというのに、なぜかその技術に対して力の優位を持ってしまっているんだ」
こちらは素直に謎が増えてしまったようだ。




