第5話 何のために作るのか
今日は朝自分の部屋の扉の前に箱が置いてあったんだけど、中身開けてみたらなんか銃だったね。
そして今日はなんかいやなものが来そうな気がするんだ。
「なぁモネ、寝ていいか」
「二度寝はダメです」
「えぇ~」
「あと魔王様、ぺぺシャを持たないでください」
...?
「ぺぺシャってなんだ?」
「今手に持ってるその銃です」
「これぺぺシャっていうのか...」
さて本題の方ではなんか微妙にこう面倒くさそうなやつが待ち構えているぞ、畜生め。
なんとね、どうやらダンジョンを作りたいそうなんだ、だが私にはさっぱり価値がわからない、普通に要塞作ればいい気がするし。
「なぁモネ、ダンジョンの予算をくれっていうおよそこちらに回すべきではない案件が来ているんだが」
「そもそもどれくらいの数の要望が来ているんですか」
「6865.8件くらい来てる」
「その0.8ってなんですか...」
「なんか途中でちぎられているやつがあったから」
「えぇ...」
ちなみにだが、予算のと一緒に設計図らしきものが送られてきたんだけど、たぶんツッコミどころが多そうだぞこれ...
予算は668,781,114TC(1TC=1円)って書いてあるんだよな、で階層は5階層あるらしい。
でも端数の14TCに関してはお菓子を一個買うための予算らしい、ふざけているな。
「あとモネ、ダンジョンなんで作らなきゃいけんのだ、作る価値が見当たらないぞ。」
「あれでも地価要塞ですからね、ゲームとは違いますよさすがに」
「なおダンジョンの防衛成功の割合は?」
少し間を開けてからモネが。
「13%ですね」
「やっぱりいらないよ!」
「ですがとりあえず見てみましょう」
「ウームしょうがないな」
嫌な予感がするけど見なきゃいけないのは嫌だよなぁ。
さて、まず一枚めに3回見たら死ぬ絵が3回分を1枚にまとめたやつが挟まっていたのは一回置いておくとするか。
はい、ということで第一階層から見ていこうじゃないの。
「なんかさ、なんだろう頭がおかしくなる空間が広がっているように見えたんだけど」
「全部これ真夜中に見たらトイレに行けなくなるタイプの絵ですね」
微妙にイヤーな顔しながら言っている。
絵の内容が3回見たら死ぬシリーズの絵だとか、グロテスクな絵だとかがぎっしりと壁一面に貼り付けられているそうなんだ、いやらしいよな。
「っていうかこれだけ?」
「あとはとんでもないくらい臭い発酵食品が落ちてくるゾーンとかありますね」
... ...
「食品ロスだね」
少しばかり呆れた顔をしながら。
「魔王様でも食品ロスとか気にすることあるんですね」
「そりゃ親父から言われていたことで唯一覚えているのが「残さず食え」だし」
「えぇ...」
で、次は第二階層なわけだが次はまともそうな雰囲気がありそうな気がしたぞ。
まぁ一部を除けばだけど。
謎の悪寒を感じながら。
「ふむ、お前を生かして返さないゾーンとかいう無差別そうな場所があること以外はまともそうだな」
「何がしたいのかはよくわかりませんが謎の力で詳しく説明できないのをなぜか感じますね」
謎の悪寒の正体ってそれだったんだなぁって。
「あとここにあるトラップって有刺鉄線とかそれ系なんだなぁ、あとトリップワイヤーとかもか」
「ここだけ戦場してますね」
「あとなんかたまに催涙ガスが出てくるらしい」
モネがなんか思い出したくもなさそうな顔しているのは一回置いておくとするか。
「でもお前を生かして返さないゾーンって結局何だったんだ?」
「マイルドに言えば密室の閉じ込めてそれはそれはひどいことをする空間になるわけです」
「あぁ何となく察したよ」
でもすくなからず第二階層はだいぶまともそうな気がしている。
次に第三階層を見ていくとしようか、でも中身が...畑...?
なぜに畑...?
「なぁモネなんでこんなところに畑があるんだ?」
「理由はよくわかりません」
「なおさらなんで畑があるんだ...」
でもこれだけで終わる気配がしないんだよな、もうちょっとよく見てみたら廃棄物処理場的なものもある、でも場所が丁と通路のど真ん中なんだよな、多分これを設計したやつは自分たちが通るのを忘れているんだな。
「そして明らかに臭くなりそうなゾーンがあるのはなんなんだ」
「まぁいろいろ欠陥ですねこれ」
「あとなんで奇抜な見た目の人形を暗い場所に置いているんだわざわざ」
「脅かすためでしょうね」
「だとしてもチョイスがな」
奇抜な人形はわざわざドアを開けたところで急に現れるような位置で置くらしい、心臓に悪そうだよ全く。
あと今確認してみたら畑にはイラクサが大量に植えてあるらしい、性格が悪いなだってあれくそ痛いじゃん。
余談だがなぜかコケも植えてあるんだよな、植えるもんじゃないだろあれ、おまけでミントもあるし。
次第四階層というわけだが金庫とかそれ系が置いてある感じだなついでに検問とかもあるし、今更だけど立地が山だから高いところと低いところを短くする通路になっているんだなこのダンジョンの設計図を読む限りは。
「えーっと、ここにはスケルトンとゾンビがわんさかいるらしい、あとゴブリンの頭いい個体が防衛の指揮を執るとかそんな感じなのかね」
「スケルトンやゾンビは頭がよろしくないのでおそらく変なトラップはなさそうですよn」
「残念ながらトリップワイヤートラップがだな」
「ゾンビがトリップワイヤーに引っかかって余計なことが起こる未来しか見えませんよ、まったくもう」
ちなみに金庫にしまう中身は金類や貴重品だとかをしまっておくそうで、ついでに経費だとかそれ関係の管理に使うらしい。
それはそれとしてそういうのって第五階層とかにおいておくようなもんな気がするけどな。
「後モネ、第四階層には爆弾結構仕掛けるらしいぞ」
ちょっとばかり顔をしかめながら。
「自爆でもするつもりなんですかね?」
「なんか侵入者が来たときの最終手段で崩壊させて塞ぐらしい」
「覚悟が決まりすぎていますね」
余談ではスケルトンやゾンビを製造する装置もこの階層において置く予定らしいのだ。
スケルトンやゾンビは作れるようになってから余計に使用量がふえたからね。
そしてラスト第五階層、この階層はボス枠のやつが出口で待ち構えているのと何をどうやったのか知らないけど溶岩まみれの環境でもあるらしいのだ、ついでに熱中症対策で水道もついていたりする。
「第五階層ってそこそこあるんだな中身」
「ちなみにボスはそのダンジョンの総責任者が毎度毎度務めているのでほぼイコールで階級高い人だったりするんですよ」
「そうなのか」
詳しく第五階層を見てみるとなんか設計図を上から見たときのマップみたいな図で見る限り♡のゾーンがあるのは気のせいだろうか。
あとついでに職員寮があったりするらしい、食堂完備で労災もちゃんと対策されているようだ。
「なんかまともだな、不気味な人形が再びいること以外は」
「なぜか今度は1000体近くいますもんね、うち3体は動くそうですし」
「微妙に嫌がらせをしに来ているんだよな」
でも短いダンジョンとはいえ集大成みたいなノリで一つの階層にお前を生かして返さないゾーンがあるしイラクサの畑が複数あったりもするしトリップワイヤーや有刺鉄線もあったりとちゃんと防衛する気はあるらしい。
「魔王様これで以上って感じですね」
「そうだな、で許可するかしないかだがどうしようか普通に許可しないで終わる未来が見えるんだが。
「それは私も同じです」
10分後
「まぁやっぱり許可しない方向で行くか」
「そうですね、少なくとも変なダンジョンの構造をしているので採用して建造許可を出すのはいろいろと難しいところがあります」
そんなこんなで一日が終わった。
余談を言うならゴブリンはなぜか5種類くらいいたんだよな、そんなにいらないだろって思ったけど。




