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突然ですが、娘ができました。2  作者: ほととぎす
第1章の3 中学3年生編 (日常)
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梨桜と紗奏

このところ、お互いの自宅で本を読んだり勉強をしたりすることが多いみたいです。

  【梨桜】


 6月に入り、日がさすととっても暑く感じられるようになった。

今年はいつにも増して猛暑になりそうなのだとか。


6月最初の土曜日の今日は、家でまったりと読書をしている。

紗奏と一緒に。


「ふわ~っ。」

一つ伸びをして、お茶の準備をしに立ち上がる。

茶葉にお湯を注いだ時のこの薫りが最近好きだ。


「は~い、おまたせ~。」


「ありがとうー。」


3年になってから、カラオケに行く回数は減り、休みの日はこうしてお互いの家で過ごすことが多くなった。


紗奏のお家は、さすがデザイナーだなと感心させるオシャレなお家。

私がそう褒めると、今度は紗奏の方がウチから見える景色を褒めてくれる。


このマンションは防音もしっかりしてるので、お父さんがカラオケもできるようにしてくれて歌い放題になった。


だけれど、受験生の身としてはそう遊んでばかりもいられないので、結構まじめに勉強もしている。紗奏はずっと学年トップ付近をキープしていてとっても賢い。私も結構頑張ってはいるのだけど、それでもまだまだでいろいろ教えてもらっているのだ。


そして私は紗奏の方を向き、彼女が横に置いた本を指して言う。


「どう?それ?」


「うん、すっごく面白い。

 私もこんな『麒麟』がほしい!

 ね、帰りDVD借りてっていい?」


「うんうん。これで紗奏も同士だね。

 後でどの『麒麟』押しか話そう~。」


紗奏が何か異世界物を読みたいというので、私は『十二国記』をお勧めしたのだ。今はやりの異世界物とはだいぶ違うのだけど。


紗奏お持たせのクッキーを食べて、ふと気づいたことを口にする。


「そういえば、昨日久しぶりにノートが家出してね~。」


「ん?ノートが家出?(笑)」


「そう、私のどこが気にらないのか4月に2回位あったの。

 最初は、勘違いかな?って思ったんだけど、

 その後のはちゃんと確認したから。」


「え、誰かにとられたの?

 梨桜に嫉妬して苛め?

 許せない。」


と、とっても怒ってくれる。

・・・でも多分違うと思うんだよね。


「たぶん違うと思う。

 すぐ戻ってきたから。」


そう、1回目はいつの間にか机に入っていて、勘違いかな?と思ったのだ。けれど、2回目の時は受けた授業の後でなくなっていることに気付き、放課後までにはまた机の中に戻ってきていた。


「あ・・・。そういえば、

 私がいない時、ノート借りていったことってある?」


「ん?黙って?」


「うん。」


「ないよ~、いくら仲良くてもそれは無いって。」


「だよね。ごめん。

 あたしも一回あったかも?

 ノートの家出。(笑)」


「一回だけ?」


「気づいたのはね。私もすぐ戻って来たし、悪戯もなかったし。

 誰か黙って借りてったのかなーって思ってた。」


二人で目を合わせる。

私と、紗奏のノートが一時的になくなって、そのあと帰ってきた!


「紗奏!」


「だね!

 これは犯罪のにおいがする。」


「捜査会議やる?(笑)」


「あははっ、どうせあれでしょ?

 私たちの噂を確かめるとかそんなんでしょ?(笑)」


「よくノートのやり取りしてるもんね。

 熱い思いを交換してるとか思われた?(笑)」


「よし!、じゃぁ今度ラブラブなところを見せつけてやろう!」


「あはっ。(笑)

 それで、噂の出所を押さえるのね!」


二人で、『ビッ』と指を指しあう。


「 「 アハハッ 」 」


まぁ、気にするほどの事でもないでしょう・・・っていう感じかな。


「あ、そうそう、ラブラブと言えば、美沙は今日どこ行ってるんだっけ?」


「さぁ・・・。最近、行先言わなくなったね。そう言えば。」


「怪しいですぞ!」


「つけますか!」


「友達切られそう。」


( ( 笑 ) )


「紗奏はどうなの?キャンプでだいぶ近づいた?」


「んーん、ぜーんぜん。

 てか、近づいたらあっちがアウトだからね。(笑)

 ・・・

 あれから連絡もないし、寂しいなー。」


 ・・・


 (さて、お父さんが言ってたことを、紗奏に伝えるべき?)

 (って、私に言ったと言う事は紗奏に伝えていいって事ですよね?)

 (はい、わかりました。(笑)


「紗奏?」


「ん?」


「お父さんから聞いたんだけど・・・

 ほら直樹さんと二人で少し話してたじゃない?」


「う・・・うん・・・なんか言ってたの?」


「困ってたらしいよ。」


私はわざとその一部分だけを切り取って伝える。


そして紗奏のわき腹を突っつく。


「えっ?」

 (一瞬にして顔を曇らせる紗奏)


それを見て、


「中学生とは思えない美人の従妹が魅力的で困るって。(笑)」


私はもう、バシバシと紗奏の腿を叩く!


「まっ!、・・・またぁ・・・またぁ・・・」


「これがね、本当なんですよ。紗奏さんや。」


「ほ・・・ほんと?」


(コク・コク・コク)


「だから、未来さきのことは安心して今を楽しもっ。」


「・・・っていうかさ、梨桜はどうなのさ!」


と、顔を真っ赤にして私に話を振る紗奏。

もう、ギュってしたくなるくらい可愛い。

いや、私は本当にノーマルですからね!

・・・・・・たぶん。


あ! 縁君のことは言ったほうが良いのかな?

でも、特別仲良くなったわけではないし・・・


・・・と、私は少し考えて、でもこれからどうなるか分からないから話すことにした。


「う~んっとね~。」


「おっ?なになに?なんかあったな!」


今度は私がつっつかれる。


「こないだお父さんの友達の、警察署長さんと一緒にご飯を食べたんだけどね。」


「えぇーー?

 ふ・・・二人で?(笑)」


「ぷっ、それじゃ援交だっ!(笑)

 そじゃなくて、あちらのご家族と一緒だったの。

 奥さんと息子さんと。」


「うんうん、で?で?」


「で、その息子さんが私を見るなり倒れました。(笑)」


「その子に何をしたー!(笑)」


「私たちのYoutubeを見ててくれたみたいで、本人に会えてびっくりしすぎて倒れたみたい。(笑)」


「気絶?、それって気絶だよね?

 そっかー、とうとう眠っていた力が発現したんだ!(笑)

 で?で?告られたのね?」


何故か、うんうんとひたすら納得する紗奏。


「ううん、その後お母さんの陰謀でなぜか私が看病したけど、それだけ。(笑)」


「視線で射殺いころしておいて、それだけじゃないでしょ?

 こう、なんかあったでしょ?

 ん?ん?」


「恋愛感情とかそう言うんじゃなかったと思うな。

 純粋に歌を気に入ってくれてたみたいだから。

 会えて嬉しかったとは言われたけど。」


「ふーん、梨桜がそう言うならそうなのか。

 凄く感いいもんね。

 ・・・そっかー、なんかドキドキした・・・」


「あ、それからたぶん9月からこっちに転校してくると思う。

 お父さんがもうすぐ異動になるって言ってたから。」


「そうなんだ。

 ・・・

 あのさ、・・・すっごいこと聞いていい?」


「え~、なんだろ?いまさらだからもの凄いことだよね?」


「梨桜ってさ、お父さん好き?」


そう言ってものすごくまっすぐに見つめてくる、紗奏。


「あっ!、あーーー!

 そういうことっ!(笑)

 大丈夫、そう言うんじゃないからね。

 ほら・・・私にするとお父さんは極限状態で現れた救世主

 のようなものだから、絶対神なのですよ。

 ものすごく信頼してるし。」


「そっか。

 あとさ、これもすっごく聞きにくいんだけど・・・」


「あ!、分かった!

 『本当の父娘か?』って事でしょう!」


「う・・・本当に察しいいよね、梨桜。」


「実はですねぇ。私がお父さんに無理言って、DNA鑑定しちゃった。」


「うわっ!、それヤバくない?」


「ううん、全然。」


「そっかー。

 さすがだねぇ、二人とも揺るがないわ。

 普通の父娘なら、そこで関係破たんするレベルだよ。(笑)」


それだけ言って、うんうんと首を振る。

そう、たぶん普通の父娘なら言い出した時点で終わるよね。(笑)


「あれ?結果は聞かなくていいの?(笑)」


「この顔見れば聞くまでもないよね~。」


そう言ってほっぺたを突っついてくる。

(にひひ)


「はい。ちゃ~んと~、父娘でした。」


 そんな風に話をし、一息ついた後はちゃんと勉強をして来週の授業に備える私たち。

やっぱり結構まじめなのです。


お立ち寄り頂きありがとうございます。


重ね重ね山も谷もない進行になっております。^^;

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