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影の君主  作者: Svolik
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第65章

その晩、彼はどうしても頭から離れない迷宮のことを考えながら、私室へ戻った。


リラは気づいた。


「まだ下層隧道のことをお考えですか?」


「ああ」


財務板を前に卓へ座っていたシアナが目を上げた。


「調査の予備見積もりには、もう着手しました。調査だけです」


「もちろん」


「強調しておきます」


「聞いている」


リラが疑わしそうに彼女を見た。


「もう賭けの基金を計上しましたか?」


シアナは赤くなった。


「いいえ」


間があった。


「管理された内部観察への参加を通じて、費用を補填できる可能性の欄を別に設けただけです」


彼はゆっくり微笑んだ。


リラが片手で顔を覆った。


「シアナ」


「賭けではありません。今のところは」


「今のところは」と彼も繰り返した。


シアナはすっかり恥ずかしそうになった。


「評価用のモデルです」


「もちろん」


彼は近づき、尾で彼女の乱れた髪を直した。


リラは、いつもの不賛成と愉悦の混じった目でそれを見ていた。


「見せつけたいだけですね」


「微細な協調運動の訓練だ」


「それでもあります」


シアナが小さく言った。


「協調性は本当に改善しています」


「手を貸さないで」


「でも……」


「シアナ」


彼女はため息をついた。


彼は笑った。


奇妙なほどよい一日だった。


外では光が動き始め、国境では密偵を捕らえている。下層隧道では、未来の迷宮がもう芽吹いているかもしれない。海は深みから見つめ、森は協定を確認し、闇は沈黙し、諸家は有用性の計算を学んでいた。


そして私室では、尾を見せつけるために使うことを科学で正当化できるか、リラとシアナが議論している。


秩序が保たれている間、彼はそれを活用するつもりだった。


厄介事は、どうせ来る。


それなら、空っぽで、疲弊し、自分自身から切り離された状態で迎えるより、身体、宮殿、女たち、権力、翼、尾へ根づき、まともな影の君主には本当に自分の迷宮が必要なのかもしれないという考えにまで慣れた者として迎えたほうがいい。


***


悪魔は働くことが好きではない。


それに気づくまで、少しかかった。


初めは逆だと思えた。宮殿は動き、衛兵は立ち、書記は書き、シアナは計算し、リラは記録し、マルヴェインは網を編み、アズガルは訓練し、グロムは殴れるものすべてを喜んでいた。外から見れば、国全体が忙しそうだった。


だが、やがてわかった。悪魔は仕事が嫌いだが、やり残した仕事はもっと嫌いなのだ。


その違いは大きかった。


以前の世界の人間は、仕事を引き延ばし、後回しにし、話し合い、再承認へ戻し、過程そのものを成果のように見せることがよくあった。悪魔はそれを、ほとんど生理的に嫌悪する。一度取りかからなければならないなら、素早く、強引に、徹底的に終わらせ、二度と戻ってやり直さずに済ませるほうがいい。


高潔だからではない。


一刻も早く片づけたいからだ。


そして意外にも、その姿勢は驚くべき成果をもたらした。


古い隧道の調査は一週間で終わった。


彼は一か月かかると思っていた。シアナは最低三週間。リラは、閉鎖区画、崩落、古い怪物、未記録の刻印、諸家の違法倉庫、忘れられた牢、呪われた排水路、または「そのほか歴史的な厄介事」が見つからなければ二週間、と慎重に予測していた。


ほとんど全部が見つかった。


それでも一週間だった。


アズガルは下層を知る者たちを選んだ。リラは立ち入り記録を設け、入る者全員へ経路標識を残させた。シアナは若い研究員二人に測定板を持たせ、「光る、囁く、動く、または調査するのに都合がよすぎるものには一切触れないこと」と命じて送り込んだ。何より怪しかったのは、マルヴェインが何度か自ら入ったことだ。


彼は毎回、満足げに戻ってきた。


満足しすぎていた。


三度目の帰還後、彼は耐えきれなくなった。


「マルヴェイン」


「はい、君主様?」


「個人的に楽しいものを見つけたのか?」


「たくさん」


「具体的に」


「古い密輸路。半ば忘れられた業務用通路。四十年前の書状を収めた隠し場所。現在の宮殿管理部門が把握していなかった二つの部屋。それに、誰かが十分に無作法なら、上階の廊下を盗み聞きできた場所が五つ」


リラが目を上げた。


「できた?」


マルヴェインは微笑んだ。


「かつては。今はもうできません。ほとんど」


予備図面へ向かっていたシアナが、不機嫌に言った。


「古い影の蓄積器も、もう一つありました。誰かが『空』だと判断し、壁の中へ放置したものです。空ではありません。不安定です。私抜きで近づくことを禁じました」


「つまり宮殿の地下に、小さな魔法爆弾があった?」


「小さくありません」とシアナ。


「安心した」


アズガルが最初の完全な隧道図を卓上へ置いた。


地図は巨大だった。


黒の城塞の下に、もう一つの宮殿が横たわっていた。


居住用でも、美しくもない。それでも本物だ。古い倉庫、軍用通路、迂回回廊、閉ざされた門、設備坑道、排水路、非常通路、下層兵舎へ続く忘れられた道。かつて扉があった行き止まり。今は行き止まりへ通じる扉。過去の攻城戦で設けられた刻印。それに、リラが「法的に厄介となる可能性あり」と記すよう命じた区画がいくつか。


「隧道の一画が、どうして法的に厄介になる?」


リラが答えた。


「包囲時の永続駐留権に関する協定上、古い家門の一つへ形式的に帰属する棟の下を通っているためです」


「宮殿の下だぞ?」


「古い協定です」


「どれほど古い?」


「『永続』という言葉が本当に使われているほどに」


彼は地図を見た。


「古い協定が嫌いだ」


「まだ付属文書をご覧になっていません」


「見たくない」


マルヴェインは地図へ身を乗り出した。


「迷宮という観点では、予想以上です」


シアナが鋭く言った。


「迷宮の可能性評価という観点です」


「もちろん。可能性です」


「実施はなし」


「シアナ、『観点では』と申し上げました。まだ建設ではありません」


「あなたの場合、それは反論になりません」


彼は手を上げた。


「続けろ。ただし慎重に」


マルヴェインは南東棟の下にある長い区画へ触れた。


「ここには、すでにほぼ完成した環状経路があります。入口が三つ、偽の下り道が二つ、分岐へ転用できる古い広間が一つ。この通路を閉じ、こちらを開けば、経路は長くなりますが、より自然に見えるでしょう」


シアナが眉をひそめた。


「もう内部の移動を計画しているように聞こえます」


「可能性を評価しています」


「楽しそうすぎます」


「誰にでも得意分野があります」


リラが別の区画を指した。


「ここは不可です。稼働中の倉庫に近すぎます。迷宮へ入った者が壁を破れば、補給物資のすぐ傍へ出ます」


アズガルが頷いた。


「同意する。倉庫階は除外だ」


「北側下層の環状路は?」と彼が尋ねた。


アズガルが確認する。


「使える。古い軍用通路で頑丈だ。居住棟との繋がりも少ない。外の岩場へ迂回する道がある」


マルヴェインが柔らかく加えた。


「城塞の心臓部へ続く古代の通路、という伝説にも好都合です」


シアナは目を閉じ、ため息をついた。


「予算が死んでいく音が聞こえます」


「逆ですよ」とマルヴェイン。「生きる意味を得るのです」


「違います」


彼は地図を見ながら、冗談が少しずつ冗談ではなくなっていくのを理解した。


迷宮は実現できる。


今すぐでも、明日でもない。アニメじみた狂った地下肉挽き機でもない。だが構造自体は、すでに足元に横たわっていた。隧道、環状路、行き止まり、古い広間、忘れられた刻印。瓦礫を除き、余分な道を閉じ、壁を補強し、監視を置き、罠を加え、偶然開いているように見える経路をいくつか作ればいい。


「もう一度言う。今あるのは地図と評価だ。工事ではない」


マルヴェインは頭を下げた。


「もちろんです」


彼は眉を上げた。


「同意が速すぎる」


「争う必要がありませんから。評価そのものが、次の段階へ進む合理性を示すでしょう」


「それこそが不安なんだ」


リラが言った。


「あなたの印章と私の署名なしに、隧道の配置を一切変更してはならないという禁令を別に設けます」


「よし」


マルヴェインは胸へ手を当てた。


「私を信用しておられない」


「信用している。だから錠をかける」


「道理です」


後になって、彼はもう一つのものに気づいた。


隧道図ではない。


普通の国土図に。


夕方の報告後、マルヴェインが小執務室へ置いていったものだ。何も変わったところはない。国境、砦、街道、交易拠点、既知の聖騎士団活動地点、隊商経路、不満を抱える諸家の地域、減税がすでに効果を見せ始めた貧困地帯。


彼は長く眺めた。何が目を引いているのか、すぐにはわからなかった。


やがて気づいた。


細い線が二本。


経路として記名されていない。目立つ色もない。ただ補助的な書き込みのように引かれている。一つは北東国境から、古い街道沿いの係争地を抜け、小さな集落の連なりを通り、理論上は外部隧道へ出られる岩の通路へ続く。もう一つはさらに南。交易路、放棄された砦、古い森を通り、隧道図上で封印された外部出口がある地域へ伸びていた。


英雄の一行が国境から城塞まで侵入する場合の経路だ。


マルヴェインの声が聞こえるようだった。「敵に便利な道を与えれば、不便な道を探すことが減ります」


いかにも彼らしい。


二つほどの経路を、厳重すぎない警備にする。開け放つのではない。ただ、魅力的なほど便利に。必要な噂が必要な耳へ入るように。「偶然」出会った案内人が、「秘密の」迂回路を知っているように。聖騎士団が、悪魔の国境を出し抜いたと思うように。


そして、その道の終わりにあるのは影の君主の寝室ではなく、未来の迷宮だ。


彼は一本の線を指でなぞった。


今では許されているように、リラが扉を叩かず入ってきた。


足を止める。


彼がどこを見ているのか、すぐ理解した。


「マルヴェインですか?」


「ほぼ間違いなく」


彼女は近づいた。


「工事は始めていませんね?」


「わからない」


「始めるなら、工事からではありません。噂からです」


「俺もそう思う」


リラは地図を見た。


「禁じますか?」


彼はすぐには答えなかった。


それが問題だった。


禁じるべきだろう。


偽の経路も、魅力的な穴も、「準備段階の伝説」も一切なしだと明言するべきだった。だが彼の一部は、もうその方向が正しいと判断している。どうせ聖騎士団が侵入するなら、待ち受けている場所へ入らせればいい。光の人間たちが悪の城塞へ英雄的に潜入したいのなら、なぜ周到に用意した道を与えてやらないのか。


「今は監視する」


リラは驚かなかった。


「マルヴェインによる可能性上の独自行動を、非公式に監視すると記録します」


「長すぎる」


「ですが正確です」


「短く書け。『またマルヴェイン』」


リラは笑いそうになった。


「それも正確ですね」


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