第49章
掌底の次は、組み技だった。
こちらは、はるかに難しいことがわかった。
理屈がわからないからではない。むしろ理解はできた。以前の経験が役に立つ。手首、肘、肩、梃子、重心。だが新しい身体は、どの拘束も強くしすぎる。以前なら動きを止めるだけだった技が、今は関節を折りかねない。以前なら押すだけだった動作が、相手を石へ叩きつけかねない。以前なら攻撃線から外れるだけだった動きも、翼と尾のある今は、空間を計算し直す必要がある。
最初に攻めたのはアズガルだった。
ゆっくりと。
ほとんど手本を見せるように。
肩へ手を伸ばし、一歩踏み込み、掴みにくる。
かつて基本を教わった人間として応じ、次に実戦を覚えたケイルの身体として応じた。その結果、アズガルの手首を危うく捻り上げそうになった。
アズガルが自ら止まる。
「力を抜け」
「わかった」
「もう一度」
再び。
今度は優しくした。
優しすぎた。
アズガルは懐へ入り、胸へ掌底を当てた。
強くはない。
だが、一歩下がらせるには十分だった。
グロムが嬉しそうに言う。
「おお!」
シアナが鋭く言った。
「競技ではありません」
アズガルは笑わない。
「弱すぎる」
彼は息を吐いた。
「強すぎたり、弱すぎたりだな」
「そうだ」
「訓練なんて大嫌いだ」
「いい兆候だ」
アズガルが言う。
「ようやく訓練が始まった」
次は受け身だった。
こればかりは、人間だったころの経験がまるで役に立たない。翼と尾と角があり、重さの違う身体で倒れるには、それだけで一つの技術がいる。翼を折らず、尾を退け、肩から転がり、短い均衡を翼で取る方法を、アズガルが見せた。
初めの二回は、自分が馬鹿になったような気がした。
三回目には、ケイルの身体が思い出した。
四回目には、角を石へぶつけずに済んだ。
シアナは進歩と記録した。
リラは、『君主が中庭に衝突して損傷する危険の低下』と記した。
グロムはもっと面白い訓練にしようと提案し、アズガルに一睨みされて、彼でさえ黙った。
やがてアズガル自身が正面に立つ。
「次は速くする」
「どのくらい?」
「誤りが見える程度に」
これは不愉快だった。
アズガルは勝とうとしているわけではない。全力で押してもいない。だが彼が遅れるところ、身体が余計に動こうとするところ、人間の習慣と悪魔の身体構造がぶつかるところを、毎回正確に示した。
一度、逆を取ってアズガルを捉えかけた。
あと一歩だった。
身体が勝手に動きを選んだ。昔のボクシングで覚えた回避へ、釣り合いを取る尾が加わる。肩を外し、手のひらは脇腹へ向かった。
アズガルは、紙一重で攻撃を止めた。
「今のは」
彼が言う。
「もう危険だ」
「お前にとって?」
「大半の者にとって」
「お前には?」
アズガルは彼を見た。
「まだだ」
グロムが石の縁を両手で叩き、拍手した。
「いい答えだ」
彼は短く笑った。
シアナが、あまりにも素早く何かを書き留める。
「何を書いた?」
彼女は顔を上げた。
「何でもありません」
「シアナ」
「以前の人間としての戦闘経験と、ケイル・ノルの身体に残る記憶が組み合わさり、定型にない動きが生まれています。重要です」
アズガルが頷く。
「そうだ。ケイルの動きではない。人間の動きでもない。悪く出ることもある。強みにできることもある」
「つまり、ひどい生徒ではなくなる望みはある?」
「戦いにくい相手になる望みならある」
アズガルが答えた。
「ほとんど褒め言葉だな」
「そうだ」
*
アズガルとの訓練のあとは、魔法だった。
残酷な日程だ。
身体はすでに疲れ、筋肉はいつもと違う働き方をし、尾は苛立ったように勝手な動きをし、翼は休みたがっている。まさにそのとき、シアナは彼を魔法陣へ立たせ、影の細い糸を作らせた。
「調子のよいときだけ制御できても意味がありません」
彼女は言った。
「戦場では、元気で、満腹で、冷静な状態で、綺麗な足場に立てるとは限りませんから」
「戦場にも、板を持って批判してくる者がいるのか?」
「それが私なら、幸運です」
中庭の石縁へ座っていたリラが言う。
「自信があるのね」
シアナの頬が赤くなったが、引かなかった。
「事実です」
それもまた、新しいことだった。
シアナは自分の領分で、少しずつ大胆になっている。夜はいまだに視線一つで赤くなるが、昼は回路や魔法陣、国庫の話になれば、彼とさえ意地を張って議論できた。その組み合わせを、彼はますます気に入っていた。
彼は手を上げた。
今度の課題は球でも一撃でもない。細い線を作って標的まで伸ばし、小さな金属の輪を切らずに巻きつける。
一度目、輪は四つに割れた。
二度目は二つ。
三度目は輪こそ無事だったが、背後の標的にひびが入った。
シアナは無言で新しい輪を置いた。
「楽しんでるか?」
「いいえ」
「嘘か?」
「少しだけ」
リラが小さく鼻を鳴らした。
彼は繰り返した。
六度目、糸が輪へ巻きついた。細く、震える、暗い糸。何も壊していない。
「そのまま保って」
シアナが言った。
彼は保った。
いつものように、力は広がろうとした。鞭に、刃に、一撃に――従順な細い線以外の何かになりたがっている。彼はゆっくり呼吸し、アズガルへの一撃と、昔の射撃場と、引き金を引く直前の瞬間を思い出した。
糸が静まった。
「いいです」
シアナが一言だけ言った。
その言葉が嬉しいことに、彼は自分で気づいた。
褒められたからだけではない。
努力の末に得た結果だったからだ。
力は与えられたもの。
制御は、自分で積み重ねるものだ。
そしてその積み重ねが、初めて本物の成果を生み始めていた。




