第46章
面会を終えると、彼は小執務室へ向かった。
リラが続く。
マルヴェインも、招かれるのを待たずについてきた。ただし、腹を立てさせない程度の慎重さはあった。
アズガルは扉のそばに残った。
「報告を」
彼は腰を下ろした。
最初にリラが口を開く。
「サヴェルン・メラトは生きています。メラト家から自家の棟へ移す許可を求められましたが、こちらの治療師が診るまでは認めないと返答しました。肋骨が三本折れ、内臓組織を損傷、胸骨にひび。治療師によれば、かなり早く回復するそうです」
「よかった」
「メラト家の法律家からは、三日という期限を承知した旨の口頭連絡が、すでに届いています」
「早いな」
マルヴェインは満面の笑みだった。
「サヴェルンが飛んでから、期限の説得力が増しました」
アズガルが言った。
「衛兵が、あの一撃について話している」
彼は眉を上げた。
「問題か?」
「いや。むしろ逆だ。だが、噂の向きを定める必要がある」
マルヴェインが指を立てる。
「すでに」
「どういう噂に?」
「『君主が我を失った』ではいけません。『君主はメラト卿に最後まで発言を許し、そのうえで玉座への侮辱を罰した』です。さらによいのは、『玉座を侮辱し、盗みを歴史で覆い隠そうとしたため罰した』」
リラが続けた。
「一般の廊下では、『人間の目』という細部には触れません。その言葉は諸家だけに伝わればいい。二度と口にするのを恐れるように」
「賛成だ」
彼はまた自分の手を見た。
「力加減を誤った」
シアナはいないが、『だから言ったでしょう』という声が聞こえる気がした。
アズガルが答える。
「だが、爪は出さなかった」
「慰めになる話か?」
「なる」
「なぜ?」
「爪で打てば、死んでいた」
マルヴェインが穏やかに加える。
「今日に限って言えば、死んだサヴェルンより、肋骨を三本折り、言葉選びを誤った理由を家へ説明しなければならない生きたサヴェルンのほうが役に立ちます」
彼は一瞬、目を閉じた。
「お前たちは全員、ひどいな」
リラが言う。
「それも資源です」
「マルヴェインのように話すな」
「なるべく控えています」
マルヴェインは胸へ手を当てた。
「傷つきました」
「よかった」
リラが言った。
彼は目を開く。
「メラト家には、次にどう対応する?」
マルヴェインはすでに答えを用意していた。
「完全に屈辱を与えるところまで追いつめないことです。恐れさせる必要はありますが、逃げ道は残す。今日、彼らは一撃を受けました。明日は出口を示すべきです。債務の一部を認め、自費で橋を一本再建し、南部街道へ一時的に物資を供給し、玉座への忠誠を公に確認する」
「公に?」
「はい。あの一撃のあとでは、ありふれた書面ではなく、新たな現実を認めたものとして受け取られます」
リラが頷く。
「法的には可能です。ただし、家の面目を保てる文面にすべきでしょう」
「なぜ俺が、連中の面目を気にしなければならない?」
「面目を失った家は、床下から噛みつくからです」
彼はため息をついた。
「わかった。出口を用意しろ。甘くはするな。だが、出口にはしろ」
マルヴェインが一礼する。
「見事です」
「そうあからさまに喜ぶのをやめろ」
「たいへん慎み深く喜んでおります」
「違う」
「では、リラに学ぶとしましょう」
リラは鼻を鳴らしただけだった。
「無理ね」
*
午後、マルヴェインは宮殿内部へ手をつけた。
城塞で暮らす者たちの構成を、別の図にまとめて持ってきたのだ。衛兵、使用人の家族、書記、下級の執事、厨房の部門、納入業者、文書庫の助手、厩、外部の伝令、古い棟に仕える個人使用人、地下牢の衛兵、研究室付きの監視役。それに、何十年も宮殿で暮らし、自分たちを宮殿の一部だと考えているものの、実際には各家門の目である者たち。
「メラト家の一件のあと、誰がどう反応したか探り始めます」
マルヴェインが言った。
「配置換えをするなら今です」
「説明しろ」
「大量に解雇はしません。混乱を招きます。動かすのです。遠い棟へ。外回りの仕事へ。監視下へ。信頼できる者は書類の近くへ置く。疑わしい者は、汚れた布と質の悪い噂しか盗めない場所へ」
リラが一覧を卓へ置いた。
「財政命令へ触れたあと、職務上の理由なく諸家の代表者と会っていた者には、すでに印をつけました」
「多いか?」
「十分に」
アズガルも自分の一覧を加える。
「衛兵だ。三十人ほど、調べる必要がある。裏切り者ではない。ただ、玉座より家門との結びつきが強い」
「どうする?」
「持ち場を変える。勤務班を混ぜる。同じ門から血縁者の組を外す。要所には俺の者を置く」
マルヴェインが笑う。
「そして私の監視役も加える」
アズガルはわずかに顔をしかめた。
「お前の監視役も、監視する必要がある」
「もちろんです。されなければ傷つきます」
二人の話を聞くうち、彼はこの宮殿が、今なお完全には自分のものになっていないことを少しずつ理解した。
玉座は認めた。謁見室は頭を下げ、軍は耳を傾けた。諸家は取引を始めた。だが、宮殿は石だけでできているのではない。人、習慣、使用人、鍵、道順、古い好意、小さな裏切り、日々の便利さでできている。
マルヴェインは箒で掃くのではない。
篩にかける。
ゆっくりと、選り分けていく。
「見せしめの処刑はなしだ」
彼が言うと、マルヴェインは顔を上げた。
「今のところは不要でしょう」
「なし、と言った」
「『必要がない限り』と理解しました」
リラが割って入る。
「配置換えの段階では、見せしめの処刑は行わない。個々の犯罪は、法に則って裁く。それが正確です」
彼はリラを見る。
「ありがとう」
マルヴェインが頭を下げる。
「そのほうが、なおよろしいでしょう。人間は処刑を恐れます。悪魔は、出入りを禁じられることをもっと恐れる。特に、金と噂と寝床の行方が決まる場所から」
「寝床?」
「君主様、宮殿は生き物です」
「続けるな」
「仰せのままに」
配置換えは、その日のうちに始まった。
見方を知らない者には気づかれないように。
東門の勤務班は新しい顔ぶれになった。書記二人は古い契約書の文書庫へ移され、現行の命令へ触れられなくなった。謁見棟の侍女三人は、遠い客室棟へ送られた。姪を通じてメラト家とつながる老倉庫番は、解雇されなかった。代わりにリラの家から助手をつけられた。解雇よりひどい。これで一挙手一投足が、正しく記録されることになった。
マルヴェインは満足そうだった。
「信頼できない者を、必ずしも取り除く必要はありません」
夕方、彼は言った。
「本人はその場へ残し、周囲だけを変えるほうが役に立つこともある。すると、自分から糸の先を見せてくれます」
「人を罠のように言うな」
「罠である者もいます。罠の犠牲者である者も。その違いは重要です」
「お前にはわかるのか?」
「いつもではありません。だから、すぐには切らないのです」
彼は朝の一撃を思い出した。
マルヴェインが気づく。
「メラト卿への物理的な措置は」
穏やかな声で言った。
「切り捨てではなく、示威でした」
「正当化するな」
「正当化してはいません。結果を評価しているのです」
傍らに座っていたリラが言った。
「結果は出ました。ですが、シアナに力の制御を確認してもらう必要があります。意図に比べ、強すぎる一撃でした」
「わかってる」
「シアナは不満でしょうね」
「わかってる」
「おそらく、注意事項の一覧も作るでしょう」
「それもわかってる」




