第39章
夕方、彼の部屋に本の山が現れた。
小さな山ではない。
夕食を終えて戻った彼は、卓を目にして足を止めた。
本が三列に積まれている。
分厚いもの。古いもの。新しいもの。栞を挟んだもの。書き込みのあるもの。シアナは明らかに『どうしても必要なものだけ』を選んだのだろう。その結果、自由時間の小さな墓ができあがっていた。
リラはその傍らに立っていた。自分に罪はないが、この惨事は合法だと認めている――そんな顔だ。
「これは?」
「初歩課程の教材です」
彼は近づき、下から順に題名を読んだ。
『影の環状構造・基礎』
『小型制御印』
『有翼悪魔の力の回路』
『戦闘衝撃――糸から一撃へ』
『感情負荷に伴う突発的魔力反応の危険』
『初心者君主の失敗史――なぜ彼らの宮殿は現存しないのか』
彼は一番上の本を持ち上げた。
「シアナが選んだのか?」
「はい」
「じつに奥ゆかしい」
「まずはそれから読むように、とのことです」
最初の頁を開いた。
そこにはシアナの整った大きな字で、こう書かれていた。
『お願いですから、題名を大げさだと思わないでください』
彼は本を閉じた。
「ずいぶん読まされそうだな」
「はい」
「影の君主になれば、命令を出す側になると思っていた。宿題をする側じゃなく」
「今は命令を出して、宿題もなさいます」
「権力なんて過大評価だ」
リラが近づいてくる。
「お読みにならない場合は、自分が声に出して説明すると、シアナが申していました」
彼は本の山を見た。
それからリラを見る。
「脅しか?」
「はい」
「効果的だ」
彼は卓につき、一冊目を開いた。
意外にも、リラは立ち去らなかった。傍らへ座り、自分の書類を片づけ始める。しばらくして彼は、自分が環状構造の基礎を読み、隣ではリラが諸家への返書を書き、研究室ではおそらくシアナが、彼が塔から飛んではいけない理由を新たな表にまとめていることに気づいた。
妙な世界だった。
だが、もうまったくの異郷ではない。
*
それからの日々には、新しいリズムが生まれた。
朝は報告から始まる。
財政監査は進み、諸家もようやく、それが恐ろしい噂ではなく本物の監査だと理解し始めた。憤慨した手紙を送る者もいれば、試算表を寄越す者もいる。シアナを避けてリラへ、リラを避けてマルヴェインへ、そして自分の愚かさだけを頼りに抜け道を探す者もいた。最後のやり方が、たいてい最もひどい結果に終わった。
マルヴェインからは、エストレンについて報告があった。アレルト王子は王宮を掌握し、ロガンの葬儀も公然たる反乱なしに終わった。光の神殿は騒いでいるものの、悪魔の介入を示す証拠はない。向こうではすでに内々の粛清が始まっていたが、今のところは慎重に進められている。エストレンの目は国境ではなく、自国の内側へ向いていた。
好都合だった。
それでもマルヴェインが「王は実に都合のよい時期に死にました」と言うたび、何か重いものを投げつけたくなった。
報告のあとは訓練だ。
中庭には新しい標的が置かれた。城壁は修繕されたが、傷跡だけは残された。役に立つ戒めだとアズガルが主張したからだ。シアナが異議を唱え、アズガルは軍にはどうでもいいと言い、シアナは軍こそ気にすべきだと言い、最後にリラが二人を黙らせた。
彼は学んだ。
ゆっくりと。
力を、ではない。力なら、すでにある。
学ぶべきは制御だった。
手のひらに影を浮かべ、保つ。糸を作り、誤って石を切らないようにする。自分の前だけに盾を張り、中庭の半分を覆わないようにする。一つの標的に衝撃を放ち、隣を巻き込まない。シアナの合図で流れを止める。
最後の課題が、何より腹立たしかった。
「止めてください」
シアナが言う。
すると彼は、止めなければならない。
即座に。
すでに力が動き始めていても。身体が動作を完遂したがっていても。内側で飢えた暗い流れが膨れ上がり、金属板を手にした小柄で照れ屋な悪魔のことなど、まるで気にもかけていなくても。
むしろ、そんなときにこそ。
訓練中のシアナは、以前より厳しくなった。
それが彼は気に入っていた。
間違いを見つけると、照れることさえ完全に忘れるときがある。
「違います、君主様。また手のひらではなく、胸から回路を開きました。それでは全回路に負担がかかります。もう一度」
「だが、命中はしたぞ」
「命中はしました。同時に、標的ではない防護層を二枚破壊しています」
「戦場でも問題か?」
「味方の兵が近くにいれば、問題です」
近くに立っていたアズガルも頷いた。
「問題だ」
「わかった。もう一度」
だが訓練が終わり、自分の前にいるのが単なる研究対象ではなく、あの男なのだと思い出すと、シアナは彼に見られただけで赤くなった。
それもまた、日々のリズムになった。
訓練のあとは読書だ。
彼はその一部が大嫌いだった。特に、余計な語数に応じて報酬をもらい、わかりやすく書けば罰せられるかのような論文が。しかし、役に立つものもあった。この世界で魔法陣は、ただの図ではない。力へ境界を伝える方法だった。印は魔力の源ではなく、方向との契約。回路は管ではなく、肉体と意志が身につけた習慣なのだ。
夜にもまた、秩序が生まれた。
厳格な秩序ではない。
生きた秩序だ。
リラが残る夜もあった。まだ恥じらいながらも、訪れるたびに医療だけが目的だというふりをしなくなったシアナが来る夜もある。報告、魔法、読書、統治に疲れ、ただ眠るだけの夜もあった。どれほど強靭な身体でも、休息は必要だった。
リラとの関係は、より深くなっていった。
シアナは今も違う味がした。臆病で、渋みがあり、視線と命令の下でゆっくり開いていく味だ。
あるとき、リラ自身がシアナを招いた。
もちろん、「こちらへ」とは言わない。
もっと巧妙に。
夕方の診察を終え、シアナが測定板を抱えて居残っているところへ入り、こう言った。
「負荷がかかった際の影の放出を調べるなら、扉の前に立っていないほうがよいでしょう」
シアナはその場で死にかけた。
彼はしばらくリラを見つめた。
彼女は平然と受け止める。
「実務上の判断です」
「もちろんだ」
そして二人だけを残し、丁寧に扉を閉じた。
その夜、彼は側近たちが、任命を進めるより速く変わりつつあることを知った。政治的にだけではない。個人的にも、肉体的にも、魔力の上でも。玉座が城塞を組み上げるように、権力は彼の周りへ人々と女悪魔たちを集めていた。恐れ、利得、欲望、習慣、そして選択によって。
すべてが簡単なわけではない。
安全なわけでもない。
それでも、リズムは生まれた。
ある晩、小型制御印の次の章を読みながら、彼は気づいた。パンと卵の入った買い物袋を、一時間ごとに思い出すことは、もうほとんどない。
ほとんど。
前の世界の携帯電話は、裂けた上着と一緒に、今も箱の中にある。
ときどき、箱を開けて見つめた。
玉座の前には、あの中庭があった。翼の前には、普通の手があった。命令する前には、家へ帰る途中の一人の人間だった。
それを忘れないために。
そして箱を閉じる。
本へ戻る。
力を得たからといって、学ぶ必要がなくなるわけではないとわかったからだ。
ただ、失敗の代償が高くなるだけだった。




