表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなたの救世主  作者: 社容尊悟
最終章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/99

 すっくと立ち上がって地面の泥を払い、敦也は家に帰って手紙をしたためた。


『拝啓 香名椎菜さま

 こんな風に改まって手紙を書くのは初めてなもので、ちょっと緊張する。どんなことを書けばいいかとか、そんなことを思ってるけど、思ったことを書くな。カッコイイこと言うのとか無理だしさ。歩んできた人生も立派なもんじゃないし。お前にはやっぱ勝てない。お前の言う通り勝てない……。

 お前の人生は二十年の割に濃かったよ。

 俺はお前がいなくなってから、多分死んだような顔をしてたんだと思う。陽太にも怒られて殴られたからな。今も腫れてるし、マジいてえ。でも、あいつがいなきゃ、俺は立ち直れなかったと思う。陽太はいい奴だよ。俺よりもずっと、人間できてる。あいつはきっと選挙受かるぜ。俺が絶対に選挙受からせてやろうと思う。あいつは結婚もできる。俺よりも早く結婚して俺よりも一歩先を行くんだろうな。でも……それでもいい。俺はあいつにはいつも世話になってて、あいつにも勝てなくていい。みんなより遅いスタートでも構いやしないんだ。俺は自分の力で歩いていくから、ちょっとくらい遅くったって、いいんだ。俺は俺なんだろ? 俺にしかできないことがあるんだよな? なあ……椎菜。

 お前がいつか、言ってくれたよな。俺は凄い人になるって。それ信じていいんだよな? 俺はお前の夢を叶えてやれる? お前は俺を見守っていてくれるか?

 お前の教え子で、本当に良かった。お前の恋人になれて、本当に良かった。

 これからはお前の教え子として、お前の恋人としてお前のできなかったことをやれるように頑張る。俺があのとき言った言葉、覚えてるか?

 お前の分まで生きるって。お前の分まで生きて、お前の夢も叶えてみせる。

 俺に夢を託してくれてありがとう。

 俺に希望をくれてありがとう。

 俺を助けてくれてありがとう。

 お前は紛うことなき、俺の救世主だよ。俺の元に舞い降りてきてくれた天使だ。

 天国から、見守っていてくれ。

 俺が死んで生まれ変わっても、お前のことを愛すると誓う。

                                           敬具』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ