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あなたの救世主  作者: 社容尊悟
第七章

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「うん、香名さんはやっぱ凄い。僕にそんな才能はないかな。洗脳なんてやれるほど巧みな話術はできないな。会長やりたいと思ったのも最近のことだったし。ありのままでしか話ができないや。梨本なしもとくんは強いよ。言ったことが全部正しく聞こえちゃうんだよね」

「でも選挙は来年の一月だろ? それまでに覆せば……」

「彼には固定ファンがいる。それも熱狂的な信者がね。峯くんにはいない。彼のように弁舌の才能があれば、固定ファンができたかもしれないけれど。あなた演説、下手だものね。目も当てられない下手さで、聞いているこっちが助け船を出したくなってしまうわ」

「君がうますぎるんだよ」

「今度の文化祭で結果を出すしかないわね」

 香名は不敵な笑みを浮かべて、指をパチンと鳴らす。

 夏休み明け早々に、文化祭の準備が始まる。例年早い開催日で、なんと一週間にもわたる。大学と大祭と文化祭とかけて大文祭だいぶんさいと呼ばれている。一発逆転を狙うなら、このイベントしかない。これならば、陽太が会長に選ばれる可能性も出てくる。

「僕は何をすればいい?」

「簡単よ。みんなの頼み事を訊いて回るの。ついでに、それとなく何をしたいかも訊けばいい」

 かくして、陽太の戦略的な選挙活動が、始まりのゴングを鳴らす。

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