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ふたり日和  作者: AIでライブ配信する人


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2026年9月18日

## 2026年9月18日


「昨日のやつ、決めるよ!」


朝の教室に入るなり、ありさが言った。


「昨日のやつ?」


「文化祭!」


「ああ……」


ゆいは鞄を置きながら、少しだけ笑った。


昨日、勢いで実行委員になった。


その日の放課後に少し話し合ったものの、結局決まったのは、


「今日、クラスのみんなから案を集める」


それだけだった。


「もう何か考えた?」


「考えたよ」


「早いね」


ありさは得意そうに胸を張った。


「カフェ!」


「却下されそう」


「なんで!」


「準備が大変だから」


「じゃあゲーム!」


「それも準備が大変」


「じゃあ、何ならいいの?」


「知らないよ」


ゆいが笑う。


そのとき、教室の後ろから声がした。


「昨日の話、これに入れとけばいいんじゃない?」


誰かが持ってきたのは、空になった段ボール箱だった。


「何それ?」


「去年の文化祭の企画書が入ってた箱」


「へえ」


ありさが覗き込む。


中には古い紙が何枚か残っていた。


去年のクラス企画。


その前の年の企画。


手書きのメモや、使った道具の一覧まである。


「これ、面白い!」


ありさが一枚を取り出した。


「『教室迷路』だって」


「迷路?」


「うん。机とか段ボールで道を作ったんだって」


「楽しそう」


ゆいも紙を覗き込む。


その下に、小さな付箋が貼ってあった。


『最後までたどり着いた人には景品』


「ありさ、絶対好きでしょ」


「うん!」


即答だった。


「でも、これ去年のだから、そのままは使えないよ」


「じゃあ今年バージョンにしよう!」


「今年バージョン?」


「迷路だけじゃなくて、途中にゲームとかクイズとか入れるの」


ありさの目がどんどん輝いていく。


「それなら面白そう」


ゆいも少し考える。


「ただの迷路より、みんな参加できるし」


「でしょ?」


ありさは黒板に大きく書いた。


『教室迷路+ゲーム』


その瞬間。


「それ、いい!」


後ろから声が飛んだ。


「私もやりたい!」


「景品どうする?」


「謎解き入れようよ」


一気に教室が騒がしくなる。


ありさとゆいは顔を見合わせた。


「……決まっちゃった?」


「まだ案の段階だけどね」


「でも、なんか始まったね」


「うん」


昼休み。


二人でお弁当を食べながら、さっきの企画について話していた。


「ねえ、ゆい」


「なに?」


「もし本当に迷路になったら、私が一番最初に入る」


「実行委員なのに?」


「実行委員だから!」


「意味が分からない」


二人で笑った。


すると、ゆいがふと机の端に置かれた紙を見る。


昨日まで何もなかったところに、企画案が何枚も増えている。


その中に、一枚だけ見覚えのない紙があった。


『二人で協力しないとクリアできないゲームを入れたい』


名前は書いていない。


「これ、誰が書いたんだろう?」


「さあ?」


ありさは紙を見て、


「面白そうじゃん」


と笑った。


「採用!」


「まだ誰の案か分からないのに?」


「いい案ならいいじゃん」


「まあ……そうだけど」


ゆいは紙をそっと企画案の束に戻した。


放課後。


二人は黒板の前に立っていた。


『教室迷路+ゲーム』


その下には、みんなが書いたアイデアが増えている。


まだ何をするのか、全部は決まっていない。


でも昨日まで何もなかったところに、


少しずつ形ができ始めていた。


「ねえ、ありさ」


「ん?」


「文化祭、結構楽しみになってきた」


「私も!」


ありさがチョークを持ち上げる。


そして黒板の隅に、小さく一言を書いた。


『絶対、楽しいやつにする』


「それ、昨日も書いてなかった?」


「今日は本気だから」


「昨日は?」


「昨日も本気!」


ゆいが笑う。


教室には、まだ誰もいない。


けれど黒板には、


二人がこれから過ごす秋の予定が、


少しずつ増えていった。


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