7話『目が怖いなんて…失礼だな』
「ふぁあ…」
不覚にもリオルトは仕事中で大きなあくびをしてしまった。
それにエミアスとメーアが目ざとく反応する。
「どうしたのリンネ?寝不足なの?」
「そうですよ‼‼リンネさんが寝不足では、ここの治安は成り立ちません‼‼」
エミアスは、あんな行動をしたリオルトにも関わらず、まだ仲良くしてくれている。
メーアについては、助けたあの日から、子犬のようにによってくる。
「ああ…ちょっと最近魔術が楽しくてな…寝るのが遅くなってんだよ」
「それで寝不足になってるわけ?信じられないわ」
エミアスが、リオルとのことを細目で見てくる。
(しょうがない。楽しいのだから)
「リンネさんはすでに魔術す_ぶっ」
意気揚々とメーアが語ろうとしたので口をふさぐ。
魔術を使えることを知られたくないのだ。
その様子を、やはり細目で見ながらエミアスが注意してくる。
「なにか好きっていうのは結構。けどあんたは若いんだから、今のうちに寝て、食べて、しとかないと老人になっちゃ起きれないし食べれなくなるのよ?」
「…う〜ん…」
正論な一言に、考えてしまう。
「考慮し…たいなぁ…」
そう一言だけ言った。
「そういえば、最近おとなしいと思ったらまた騒いでるらしいわよ」
休憩時間、リオルトとエミアスとメーアはベンチでのんびりしながら食事を取っていた。
するとエミアスが話題を振ってきたのだ。
口いっぱいにエミアス特製おにぎりを頬張りながらリオルトは首を傾げた。
「むぐ…__誰がだよ」
「はっ⁉あんた、あんなに罵倒していたくせに覚えてないの?あのリーシュとか言う元貴族のいじめ問題
よ‼‼」
びっくりしたようにエミアスが言った。
「ああ…あの人達ね」
「ああって…」
呆れたように半顔で見られるが、忘れていたので仕方がない。
「で、どうしたんだよそいつが。まさかまたメーアを虐めているのか?」
リオルトはメーアに視線を向けた。
おにぎりを頬張っていたメーアは焦ったように否定した。
「いやっ、私はいじめられていません‼‼あの時から全然かかわらなくなって、嫌がらせも全部なくなりましたよ‼…けど」
「…けど」
「最近は、他の子をターゲットにしているらしいです」
私のせいだ、としょぼくれるメーア。
エミアスは可哀想に、とその頭をぽんぽんと撫でる
「ん…私は全然見てないけどな…彼奴等が虐めている姿」
「どうやら、リンネに隠れてやっているらしいしね」
『リンネ』がいなければいじめるとは。
(『リンネ』をなんと思っているんだろうか、彼奴等は)
少しお灸をすえたほうが良いか。
リオルトがそんなふうに考えていると、メーアが地面を見ながらつぶやいた。
「…私、虐められなくなったのは、嬉しいけど…新たにまたいじめられている人が増えるぐらいなら、私一
人がいじめられている方が良いです…」
「そんなふうに言わないの。貴女も自分を大事にしなさいね」
エミアスがメーアを見ながら微笑んだ。
「…はい‼‼」
メーアはそれに勇気づけられたのか、笑顔になり返事をした。
「…けど、新たにいじめられているのは見逃せないよな…」
「リンネ、またあんなふうに暴れちゃだめよ。やるならできるだけ穏便にしなさいね」
あの後少し大変だったんだから、とエミアスは肩をすくめる。
「う〜〜ん…難しいな。穏便に…、うん、無理だな」
「リンネさん…決して暴力沙汰にはしないでくださいね…」
心配そうにエミアスとミーアが見てくるが、その期待には答えれそうにない。
「…ふぅっっ…」
「何をやらかそうとしてます‼‼⁉その顔っ‼怖いんですよ‼‼あ、目‼‼怖い‼目つきが怖い‼‼」
「はぁ…」
ここまで来たら、隠すものは隠したい…だがリオルトとて我慢の限界というものがあるのだ。
それから、部屋に戻り魔法陣を描く。
「…最終手段♪」
ニヤリと笑ったリンネであった。
ランキングに入ったってまじなんでしょうか…
感謝感激ですね…!!




