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第三十五話 「当日」

翌日午後3時。

「ミラク、準備は?」

「できてます……!」

ミラクとイオは練習室に入った。

目の前には檻の中に閉じ込められたクロアネ。

どうやら強力麻酔をかけられているようだ。

「では、開始!」

ディニタスの号令と共に正面の檻が外れた。

「メシュガー……!」

「はいよ……」

めんどくさそうにメシュガーはクロアネを噛み砕いた。

「注意しろよ!」

メシュガーがそう言った瞬間、ミラクは黒い霧に包まれた。

そのままミラクは目の前のクロアネを喰らい尽くした。

「イオ!」

待機していたイオリの合図でイオはミラクの元へ。

「止まって!」

イオはミラクを抱きしめ、抑えた。

ミラクは暴れようとした。

「くぅ……!」

暴走したミラクのパワーは圧倒的だった。

イオは足を少し滑らせた。

吹き飛ばされそうになりながらも、ミラクにすがりつく。

「大丈夫なのか……?!」

アオギリが心配して飛び出そうとしたが、イオリに止められる。

「まだ……信じてみよう……」

イオは必死にミラクに掴まる。

「戻ってきて!ミラク!」

黒い霧の鎧が外れ、一瞬ミラクの顔が見えた。

「イオ……」

ミラクの動きが少し鈍くなった。

「ミラク!ミラク!」

イオは再び、ミラクを強く抱きしめた。

(止まれ……!)

ミラクも、強く念じた。

(止まれ!止まれ!)

上がりかかったミラクの腕が止まった。

「……ミラク?」

力なくイオの方に寄りかかる。

「疲れた……」

そのまま目を瞑った。どうやら眠るようだ。

「医療班!」

ディニタスの合図でメディらが担架を運んでくる。

ミラクは担架で運ばれた。イオは付いて行く。

実験は成功した。

第三十五話 「当日」 完

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