第十九話 「無駄」
イオは自室でぼーっとしていた。
ずっと前から。
そこにミナが来る。
「イオ〜!何死んだ魚みたいな顔してるの〜!」
「…うるさい…」
「考え事〜?」
「そう…」
「教えて〜!」
「………無理…」
「なんで?!」
イオはベッドに入った。
「寝る…」
「まだ6時。」
「…」
「お・し・え・て?」
「……わかった…」
「やった〜!」
イオはベッドに腰掛けて、口を開く。
「最近…変な感情が出てきた…」
「ほうほう。」
「何かこう…熱くなるような…」
「どういう時に?」
ミナはニヤニヤしていた。
「……………ミラクといる時…」
「恋。」
イオは少し目を見開いた。
「そんな感情…無駄だと思っていた…」
「でもガチデレじゃね?」
「…知らない…」
イオは珍しく赤面した。
「じゃあ聞くよ〜!」
「うん…」
ミナはニヤニヤ限界突破しながら口を開く。
「正直、ミラクといると落ち着く?」
「うん…」
「一緒に居たい?」
「うん…」
「ミラクの良いところ言える?」
「ずっと…」
「恋確定来たわ。」
ミナは大笑いしてイオの肩を持つ。
「ミラク君人気だから気をつけてね〜?」
イオは少しショックそうだ。
「嘘嘘〜!」
「……よかった…」
イオはベッドに入った。
「寝る…」
「えー!もっと聞かせて!」
「無理……」
イオはベッドに潜った。
翌朝、イオはミラクを無意識のままに探していた。
「………いない………」
イオはしょぼんとしながら食堂へ向かった。
朝食の後、ロビーに戻るとミラクがいた。
「おはよう…」
「おはよう、イオ。」
ミラクはイオをじっと見た。
「大きくなった?」
「わからない…」
「ちょっと見てみようよ…!」
ミラクは嫌な予感がした。
医務室の身長測定器にイオが立つ。
[176.3cm]
ミラクは部屋の隅で座り込んだ。
「……どうしたの…」
「また離された……」
イオはミラクをじっと見た。
(可愛い…………)
イオは自分でも驚いた。
可愛いと思ってしまったことに。
少し赤面して、部屋に戻った。
「…………………」
第十九話 「無駄」 完




