第十三話 「代償」
ミラクは、違和感を覚えていた。
「腕が…なんだ…?」
「説明の必要があるな。」
メシュガーが目を覚ます。
「アイツの胴体を両断した時、俺はアイツの能力である自由変形を使って回転してから、体を裂いた。アイツは戦闘用に力があまり扱えてなかったからな。」
「それとこれに何の関係が…」
「強い能力を再現したら、代償で暴走が進む。だから腕がおかしくなっているんだ。まだ暴走はしないだろうから、防止薬貰っとけ。」
ミラクは研究室へ向かった。
「あの…防止薬もらいにきたんですが…」
奥から物音がする。
「おぉ!君が適合者か!ちょっと君の細胞を摘出して研究させて!」
「え…?」
ミラクと身長差が結構ある女性が走ってきた。
身長は150cmくらいだろうか。
170cmのミラクと比べたらかなり差がある。
「その前に防止薬?はい!あげる!」
「ああ…ありがとうございます…」
「んで!研究!」
「無理です…」
「えぇ…?!」
その女性はあからさまに落ち込んだ。
「自己紹介忘れてた!私メルシオ!君のことは知ってるから自己紹介はいいよ!」
「あぁ…はい…」
「身長デカいね!」
「普通くらいじゃ…」
「私が小さいと言いたいの?!」
「まあ………はい…」
「えぇへぇ…」
変な声を出して落ち込んだ。
「私…これでも君より年上なのにな…」
「え?」
「23歳だよ…」
「えぇ?!」
「もっと傷が抉られるからやめて…」
「あぁ…すいません…」
「じゃあ研究があるから!」
メルシオは駆け足で戻った。
「えぇ…」
ミラクは自室に戻ろうとした。
「ミラク…どうしたの、その薬。」
イオが尋ねる。
「ああ………暴走防止薬だよ…」
ミラクは、嘘をつこうとした。
「そう……………」
イオは自室に戻った。
(やっぱり…暴走は来ている……)
メイヘムを手に取って眺める。
(……………できない………)
第十三話 「代償」 完




