第十二話 「覚悟」
翌日。
ミラクは治療室にいた。
「イオ…体調はどう?」
「よくなった…もう戦える。」
「そう…頑張れる?」
「うん…」
「じゃあ、練習だけしていこうか…!」
「うん………」
ミラクはイオの手を引いた。
練習室で少し練習してから、ロビーに向かった。
「もう一回、あそこに行こう。」
ミラクがアオギリとコウに話す。
二人は何も言わずに、準備をした。
「ちょっと危ないから、私も行くよ。」
イオリが参加する。
「そういや、何で1チーム四人なんだ?」
コウが尋ねる。
「その人数で大体は凌げるし、被害も最小に抑えられるからだそうだ。ここは隊員が少ないし、行くところが多いから、1チームに10人も入れると人材不足になるんだ。」
アオギリが説明する。
「ほへ〜」
出撃ゲートに入ると、イオは呼吸を整えた。
(もう……迷わない…)
『市街地G付近』
「アイツはどこにいる…?」
ミラクは、全神経を集中させた。
「いた!」
コウが指差した先に、アイツはいた。
「隠れて…!」
物陰に隠れて、イオリが先行する。
「私が罠を仕掛けるから…待ってて…」
ローディーを構えたまま瓦礫を伝い、クロアネの近くへ。
(ここと……ここ……!)
罠を2個ずつ仕掛け、合図をする。
「よし…行くぞ…!」
アオギリが誘導し、気付かれぬうちに懐へ。
「今だ!」
一方向から一気に攻撃する。
「བཀག་བཞག! ནཝ་ཨིན་!」
クロアネが叫ぶと同時に、後方から爆発がする。
「よし!足元を崩した!」
イオリがまたタイミングを伺う。
(今だ…!)
ミラクがメシュガーを呼び覚ます。
「はいはい…!」
メシュガーが裂け、腕を食う。
「うお…!やべえぞこれ!」
メシュガーがクロアネの中に入る。
「入った?!」
その瞬間クロアネの腹部が裂け、胴体が両断される。
「今!」
罠が爆発し、離れた下半身が木っ端微塵になる。
「やれ!イオ!」
イオは、震える手で狙いを定めた。
(トリガーを……トリガーを……)
「まずい…回復してきている…!」
「イオ!」
ミラクが駆け寄り、腕を支える。
急速に再生した腹部がまた、女性の顔に変わる。
「ང་མ་བསད་དོ།…」
イオは、指が固まった。
「イオ!あれはイオのお母さんじゃない!お母さんを殺したクロアネだ!」
ミラクが語りかける。
(ごめんなさい…お母さん…!)
イオはクロアネの心の臓を撃ち抜いた。
「ང་ཤི་མི་འདོད།…!」
クロアネは倒れ、コアだけが残った。
「コイツもコア型か…」
コウが呟いた瞬間、迷わずイオはコアを撃ち抜いた。
「頑張ったね…!」
「うん…」
イオは、しばらく動けなかった。
第十二話 「覚悟」 完




