学園にて
書斎で話し合いが終わったあと、ユキオ達は街の南にある山の中のとある施設の前に来ていた。
施設の入り口にある石柱には【セントラル学園】と建物の名前が彫られていて、この山全体がこの学園の敷地となっている。
ユキオ達の街では、かなり有名な学園で武術や魔法など、その他さまざまな事が学べ、この学園には子供から大人と色んな人達が日々、己を高めている。
特にこの学園は学びの質が高いと評判であるが、学園に通ってないユキオとユウスケはあまり興味が無い場所だったりもする。
それに絡新婦の件でこの半年で何度も足を運んでいるので学園の地理を始め、この学園の生徒だけでなく教師達の実力も既に把握済み。
なので、いつものように学園に足を踏み入れ足早に歩いて行くと授業を受けている生徒達の目にとまり、あちこちから声をかけられている。
すると、学園の建物から白衣を来た若い女性と正装姿の年配の男性がこちらに向かって歩いてくる姿が見えると、二人に向けてユキオは笑顔で軽く手を振り、向かってくる二人も待ちわびたよう出迎えてくれた。
「元気そうでなりよりですね学園長」
社交辞令なしに、正装姿の老人に向けて声をかけるユキオにこの学園の学園長である老人は、握手を求めユキオの手をありがたそうに握りしめていく。
その隣ではユウスケが白衣の女性が挨拶代わりのハグを交わした後は、何やら盛り上がっているようだ。
「マリ姉ちゃんも久しぶり、元気だった?何か変わったことはなかった?」
この白衣の女性とは面識があるだけでなく同じ孤児院で育った経緯があり、ユキオやユウスケにとっては家族の一員だ。
今はこのセントラル学園の勤め寮に住んでいるが、暇が空いた時には必ず孤児院に足を運んでいるほど交流がある。
「ユキちゃんやユウちゃんのおかげで私は元気だし楽しく暮らしてるわ」
ウィンクを飛ばす白衣の女性ことマリは、二人がやって来て会えた事を誰よりも喜んでいた。
「まぁ、ここで立ち話もアレじゃろうから中で待っててくれるか?今、授業をしているからもうしばらく時間がかかる」
来てくれたユキオ達を立って待たせたくないと学園長は思ったが、ここの仕事はいつも外で行いそのうえ、今回は別件もあって準備もしたいので丁重に断りを入れて、この学園の一部をお借りできないか聞いてみると学園長は快く承諾してくれた。




