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魔法少女が見ている夢は?  作者: 原口もとや
ずっとずっと夢見ること。
13/14

03

知久「今日も遅刻しそうだったな」


あさひ「今日も寝坊してたから」


休み時間。

あさひは知久と話をしていた。

あいは誰か他の友だちとお喋り中。

いつもセットで扱われがちだけれど。

あさひとあいは四六時中一緒にいるわけでもなかった。

あさひはそんなに友達が多い方ではなかったけれども。

あいはいつも明るい性格のおかげか。

友達はとても多くて。

それは昔からだったけれども。

登下校がいつも一緒なのも昔から同じで。

中学辺りではからかわれたりしたものの。

2人にとって当たり前過ぎて変化することはなかった。


知久「あいも変わらず起こしに行ってるんだな」


あさひ「そりゃな」


あさひ「俺が起こしに行かないと」


あさひ「あいつはいつまでも寝てると思うし」


知久「あいも変わらずラブラブなことだ」


あさひ「まぁそうとも言えるな」


知久「あいも変わらず恥ずかしがらないな」


あさひ「恥ずかしがってもしょうがないから」


あさひ「何度そのネタでからかわれたと思ってんだ」


知久「最初は付き合ってないとかありえねーって思ったけど」


知久「今は逆に納得してしまうな」


あさひ「だろ」


実際のところ。

あさひも付き合うということにピンと来ておらず。

おそらくあいも同じだろうと分かっていたし。

今のままで十分だとも思っていた。


知久「まぁ俺もお前らのことは何も言えないんだけどな」


あさひ「告白するってずっと言ってるもんな」


知久「ああっ!」


知久「あの人こそが俺の憧れだからなっ!」


そう張り切って智久は言う。

智久は生徒会長に片思い中で。

今も雑用をしによく生徒会室に出入りしている。

最初は見た目などで浮いてはいたが。

真面目に、真剣に。

しっかりと学校に貢献するとのことで。

今では時期生徒会長にという声もなくはない。

生徒会の人とも仲良くなっていて。

よく話し合いには出ているが……。


あさひ「でも相手にされてないんだろ」


知久「まぁそうなんだけどな」


生徒会長本人とはほとんど話したこともなく。

いてもいなくてもいい。

そんなぐらいに思われてるのも分かっていた。


知久「でもまぁ生徒会長とか抜きにしても」


知久「生徒会でなにかするっていう楽しさは分かってきたな」


あさひ「それはいいことだな」


知久「お前もやってみるか?」


あさひ「俺にはそんな奉仕の精神はないから」


知久「だろうな」


知久「といってもな」


知久「生徒会長のことを諦めてるってわけでもない」


知久「今度こそ……」


知久「今日には……」


知久「いや……明日には……」


知久「いやいや……明後日には……」


あさひ「どんどん伸びていってるな」


知久「なんなんだろうな」


知久「前はもっと気軽に告白できたのに」


あさひ「それだけ本気ってことなんだろ」


知久「だといいんだけど」


あさひ「俺的には」


あさひ「さっさと告白して」


あさひ「玉砕してこいって感じだけどな」


知久「駄目なことが前提かよっ!」


と言いつつ……。


知久「まぁ自分もそうなると分かってるけどなっ!」


と明るく分かって言う。

まるっきり相手にされていない。

告白しても駄目なのは分かっている。


知久「けれども告白したら少しは意識してくれるんじゃないかって」


知久「そう思えるような……思えないような……」


あさひ「強気なのか弱気なのか分からないな」


知久「まぁ近いうちに告白はすると思う」


知久「そうしないと始まらないと思うからな」


あさひ「玉砕したらコーラぐらい奢ってやろ」


知久「さすが勝者の言うことは違うな」


あさひ「誰が勝者だ」


そんなこんなで。

休み時間はあっという間に終わる。

あさひは知久が告白するのかしないのかは分からない。

いつものようにしない確率のほうが高い気もする。

けれども……。

今回ばっかりは本当に告白するかもしれない。

そんな雰囲気は確かにあった。

そして、その告白は。

きっと残念な結果に終わることだろうと思った。

知久はすごくいいやつだし見てくれも悪くない。

それでも生徒会長は厳しそうだよなと。

あそこまで相手にされてないのは無理だよなと。

そう思ってしまうけれども……。

それでも告白して悪いことにはならないとも分かっていた。

だから……。

慰めの言葉でも考えといてやるか。

チャイムの音を聞きながらあさひは思った。

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