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転生クエスト - ヤンキーが異世界に転生したら -  作者: 早手祐也
【第一章】 モンスターカーニバル
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12/63

11―赤龍

 咲哉は天守閣から飛び出していったセトを横目に、赤龍のステータスを確認する。


-----------


【ステータス】


 名前:赤龍

 種族:龍族

 種別:炎龍

 ランク:EX

 属性:火

 称号:大炎熱


 LV:89

 HP:37680/37680

 MP:32120/32120

 STR:3340

 INT:4680

 DEX:1720

 AGI:1820


 特性:耐精神(大)・耐火(大)


 STR系スキル:ファイアークロウ・ファイアーファング


 INT系スキル:ファイアーボール・ファイアーストーム・ファイアーブレス・マナオーラ・エクスプローション


 DEX系スキル:チェンジソーサリー


-----------


「なるほど。赤龍はINT系か。確かに以前のセトなら分が悪いだろうな」


 以前のセトとステータスを比べてみると、赤龍はINTとAGIが高い。

 STRに特化したセトは、赤龍の素早さに振り回され、ファイアーブレスやエクスプローションなどのINT系スキルでじわじわとHPを削られ敗北したことが想像できる。


 しかし、黒龍王としてパワーアップした今のセトは違う。

 INTこそ赤龍より低いがAGIは大きく上回っており、素早さで翻弄しSTR系スキルで大打撃を与えられるはずだ。


 ちなみに、INTが大きいほどINT系攻撃スキルを受けたときのダメージは小さくなり、STRが大きいほどSTR系攻撃スキルを受けたときのダメージは小さくなる。


 STR系のセトとINT系であるセクメトの相性は最悪だ。

 相性が悪い相手との戦闘はAGIの大きさが勝敗を分ける可能性が高くなる。

 よって、今回はセトのほうに大きく分があるともいえるのだった。


◆ ◆ ◆


 赤龍の体を青白いオーラが取り巻く。

 マナオーラのスキルを発動したのだろう。

 INTが2倍に増加している。


 赤龍はセトのほうに首を向けると、口から大火炎弾を3発連続で吐き出した。


 セトは多重障壁を展開する。

 巨大な壁が何重にも浮かび上がっては砕かれ、着弾ぎりぎりで大火炎弾を全て打ち消した。


 STR系スキルの多重障壁では、INT系スキルであるファイアーボールを防御するのはかなり分が悪い。


「ふぅー、思ったよりも威力があったな。さすがに、肝を冷やしたぞ。次は我のターンじゃな」


 そういうとセトの姿は一瞬にして消え、次の瞬間には赤龍の後頭部を尾で吹き飛ばしていた。

 尾に黒いオーラが溢れ出していたことから、ダークテイルのスキルを発動していたことが分かる。


「速いな……。モニター越しだからこそ辛うじて目で追えた感じだが、目の前にいた赤龍には、転移したように見えたかもしれないな」


 赤龍から見ると転移したという認識どころではなく、何が起こったさえ理解できていなかった。

 気が付いたら既に吹き飛ばされていたのだ。


 セトと赤龍のAGIを比べると592の差がある。

 種族が人間の場合を例にすると、レベル99を超える猛者であったとしても、AGIが500を越える者はほとんど存在しない。

 AGI592の差は人間でいうところのレベル99に相当する以上の差となるのだ。


「ガッハハ! 酒の恨みを思いしれー!!」


 山肌に勢いよく吹き飛ばされ、身動きひとつ取れない赤龍をセトは黒いオーラをまとった爪や拳でめった打ちにする。


「身動き取れない相手にダーククロウやダークスマッシュを連発するとは、えげつないほど容赦がないな。しかも、酒の恨みを思いしれって……」


 みるみると赤龍のHPが減っていき、もはや瀕死に近い状態だ。


 セトはピクピク痙攣している赤龍の頭上に飛び上がると、大きく息を吸い込む動作をする。

 強烈な黒いオーラがセトの口から溢れ出した瞬間、巨大な黒炎が吐き出された。

 黒龍王最強のブレスであるダークインフェルノが放たれたのだ。


「ちょっと待てえ!!」


 ダークインフェルノが赤龍に直撃するかと思われたまさにその時、巨大な結界が展開されたのだ。

 結界に向かって放たれるダークインフェルノ。

 結界に遮られた黒い炎は徐々に勢いをなくしていき、辺りに静寂が訪れる……。


「危ねえなあ! 一瞬、死んだ幼馴染みの顔が見えかけたぜ」


 静寂を破ったのは、赤龍を守るように立ちはだかる咲哉だった。

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