しりたくて2
もちろん、彼女には悪気なんて無い。
当初こそ、心配の一念をもって、事にあたっていた筈なのだ。
「大丈夫! 大丈夫だよ穂葉! お化けなんて、私が撃退してあげるからねっ? こう、バシッて!」
「……お化けって、殴れるんです?」
「お!?」
いや、それは今もか。
友情に厚い彼女は、ほのっちのことをただ心配し、こうして今も、その肩を抱いていると。
それならそれで、いい加減、この腕を解放してくれてもいいんだけど……。
「うん。 難しい話じゃないよ? ただ単に───」
ともあれ、ほのっちには、こうして心強い味方がついてくれているのだ。
気がねなど要らない。
「単に、お化けの正体を突き止めようって話だよ? 今夜、学校に集合な!」
「あーぁ! 例のお化け? えっ? 突き止めるって? えっ!?」
その提案に対し、目を何回か瞬かせた珠衣は、率直に驚いてみせた。
その一方で───
「いたっ!? いたたたたた……っ!」
「どうしたの穂葉っ!?」
「なんだか……、お腹が痛い。痛いです。 お腹……、お腹が痛いよぅ……」
「うわぁっ? もっかい言って!? じゃなかった! ちょっと、大丈夫っ!?」
「大丈夫じゃないです……」
あからさまな仮病を訴えつつ、穂葉は青い顔をしてみせた。
「史も付き合うでしょ?」
「え?」
楽しげな場の空気に違うことなく、瞳を細めた望月が、ごく自然な流れで、傍らへ声をかけた。
史としても、断る理由はない。
何より、友達のお誘いだ。 ありがたく思う。
「うん。 俺は行くけど、穂葉は……」
「あんまり無理させちゃ、可哀想だもんな?」
ふたつ返事で応じた史に、当の望月は、屈託のない表情をしてみせた。




