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神祇 ─じんぎ─  作者: 高石童話本舗
さがしものと
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しりたくて

「何か、難しい話?」


「うん?」


(にわか)に沈黙する友人の元から、視線を移した望月は、声のほうを向いて、眼鏡を正した。


「や、ぜんぜん難しくないよ? すごく簡単」


「そなの?」


「珠衣ちゃん、もう少しだけ……っ。 離れないでぇぇぇっ!!!」


「えー? もうー。 しょうがないなぁ、穂葉は!」


果たして、そこには珠衣と穂葉。 同じく、通学路を歩む二名がいたわけだった。


片や、きょとんとした様子で。 片や、恐々とした様子で。


彼女たちもまた、当の話題に合流した。


いや。 そもそも、この話題を提供したのは珠衣であって、“合流”という言い方にも、多少の語弊(ごへい)がある。


自分でまいた種くらい、ちゃんと面倒をみて欲しいものだった。


まったく、この幼なじみには──、タマちゃんには、困ったものである。


「よしよし。 大丈夫だよ穂葉っ? なにをそんなに怖がることがあるんだい?」


「だって……、怖いものは怖いんだもん……」


「ぬぁっ? もっかい! もっかい言って!?」


「……怖いものは、怖いんですよぉ!」


「おぉ……!?」


あぁ。 ほのっちの介抱に専念していたのか。 それじゃ仕方がない。


「もっかい! もっかい言って!?」


「え……っ? や……、あのー……、怖いものは、怖いんだもん?」


「うーん!」


何事に対しても、一生懸命な幼なじみである。


あと、日常にひそむ“カワイイもの”を探知する能力にかけては、非常に()けた幼なじみである。


「も、もっかい! もっかいだけ!!!」


「…珠衣ちゃん、なんで息が……? どうして、そんなにハァハァ言ってるんです……?」


ともすれば、気の利いた介抱とて、いつもの空回りが(たた)った現在(いま)となっては、彼女の独壇場(どくだんじょう)に成り果てているわけだ。


それに付き合わされる“ほのっち”には、本当に同情の念が尽きない。

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