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かいだん2
「その人はね──?」
つい、数日前のことだそうだ。
生徒会に所属する女子生徒が一人。
書類の整理などを始めとした、事務に関する仕事がなかなか片付かず、その日は、遅くまで学校に残っていたのだという。
「……んっ」
冒頭で、早くも“ゴクリ”と、穂葉が喉を鳴らした。
「よっぽど熱中してたんだろうね? 気がつくと、外はもう真っ暗……」
早く帰らなきゃ!
その生徒は、慌てて帰り支度を始めた。
早く帰らなきゃ。
早く帰らなきゃ!
今日は、見たい番組があったんだ!
筆箱をカバンに入れる。
書類が綴じ込まれたバインダーを、所定の位置に返す。
鍵を手にして、忘れ物がないか手早くチェックする。
引き戸を開けて、暗い廊下に出ようとする。
その時だった。
「おぎゃあああああああああああああああっ!!!!!!」
「わきゃあああああああああああああっ!!!!!???」
「うぇふっ!?」
突如として炸裂した絶叫が、どんよりと湿気の漂う朝の大気を、大いに叩きのめした。
それに続く悲鳴は、もちろん穂葉が発したもの。
併せて、当該の語り部を揚々(ようよう)と担っていた珠衣までもが、変な声を上げる結果となった。




