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神祇 ─じんぎ─  作者: 高石童話本舗
あらかじめ
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18/1823

あの頃の18


腰部に現れた胡禄(やなぐい)から、一条の矢をつかみ出す。


黒髪を“しゃらり”と揺すり、矢筈(やはず)を弓に(つが)える。


緩急一致の挙動で、かたい(つる)を引きしぼる。


(やじり)の向こうに、標的を置く。


狙い目は、甲殻のない鼻先。


「………………」


そこで、ふたたび逡巡が生じた。


()るのは(やす)い。


でも、それだと余りに情けがない。


子どもたちの視線()もある。



「うん…………」


気づくと、力の萎えた両手から、実体を損なった神器が、ちょうど失せてゆく(ところ)だった。



話の通じない相手って、きっといると思うんですよ。


でも……、だからといって、暴力に頼るのは得策じゃない。


えぇ。 私が言うのも、アレですけどね…………?


反省してます。 ホントに。

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