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第七話 さらに調査を進める

皮膚がんを患った病人を通してみた。

『黒い膜』に手を近づけると、ぐっと反発が返ってくる場合がある。それに負けずに押し込むと、身体全体が飲み込まれてしまうようだ。しかし、病人は反発しないで素通りする。すなわち、『黒い膜』に拒否されたことになる。


癌に侵された人は、もちろん受け入れてもらえないらしい。しかし、『黒い膜』に全身を通過させた事により、何ということか癌が忽然と消えたのだ。3体押し込んでみたがいずれも癌細胞が死滅していた。しかし、ステージⅡまでが治癒限界のようだが。


私は世紀の大発見をした。これは大ニュースだ。


その他の病気ではどうだろうか?

不治の病と言われている、線維筋痛症・化学物質過敏症・慢性疲労症候群・重症筋無力症などの患者も投入してみた。


難病は340余の種類がある。それらをすべて確かめたいが、32人の被験者を確保するのがやっとだった。

それらの経過観察から、すべてが解消されるわけではないことがわかった。しかし、そこには何の関係性も見いだせなかった。



私は、随時調査室長に研究報告を行っていた。


 それにしても、一大事だ。

癌の治療に有効だと噂が広まり、癌患者が押し寄せることになった。

命を永らえることができる。それは患者や周囲の人たちは、あらゆる手を使って、我先にと押し寄せた。

醜いと言えるのだろうか?


植物への反応

 用意した植物は、すべて『黒い膜』の奥に消えた。

 なぜ?


動物への反応

 犬、猫、牛、虎、ライオン、ハイエナを用意したが、いずれも潜れなかった。

 昆虫類、両生類、鳥類、有袋類なども潜れなかった。


 確かに空を飛ぶ鳥が、『黒い膜』を素通りしてゆくのを目撃した事例もある。


動物はいろいろな雑菌や寄生虫、ウィルスなどを持っている。各国は動植物からの感染予防を厳重に管理している。それと同じ理由で『黒い膜』の向こうには、そのような危険を持ったものを通さない仕組みがあるのだろうか。


しかし、飼い猫を伴った老人が潜ったという報告がある。これは人が連れておれば動物も潜れると言えるのだろうか。

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