第二十九話 ここは34番目のゲートの前
『黒い膜』を潜行してきた他の人たちは、34番ゲートにポツポツと転移してきた。
それ以外の人たちは、我々のように草原や、森の中、砂漠の真ん中、草原、岩山の岩棚などに辿り着いたそうだ。
転移してきた人数は総数は2560人。
『黒い膜』を潜ってきた人々はそれぞれだ。呆然と立ちつくす者、座り込む者、叫んでいる者などなど。
魔女ジローは、先立って各地の王に通達を出している。
『古代都市キリンが活動を開始した。よって、これより各地に転移者が出現する。世話を頼む』
この世界には、人族が統治しているガルバ王国、スローン王国、ミズホ王国、サハラ王国の4国と、獣人族、エルフ族、竜族、ドワーフ族の国がある。
魔女からの通達は絶対である。お願いではない。
転移者がもたらした新たな魂は、行く行くこの星の輪廻に組み込まれてゆく。ありがたいことだ。
それぞれの王は、転移者の保護と報告をするようにと、すべての民に指示をした。
この星の住民の多くは、ゲートを超えてきた転移者である。新しい転移者を迎えることに、何の抵抗もないし、却って喜びに包まれるのであった。
そのような訳で、転移者たちは暖かく迎え入れられることになった。
ただ、孤立を望む少数の者たちは、後ろの森深くに逃げ込んだが。
(恐怖の感じ方は人それぞれということだろうか。山狩りするわけには行かず、放置された)
一方、魔女の家では八代目魔女ジローが転移先の状況をモニターで注視している。
注目しているのは、成人が二人、青年が二人、子供が二人の六人組だ。
彼らを魔女の管理域にある草原に、下ろすことにした。
「キタキタ! ジロー様、反応があります」魔女の家の管理人サナエがモニタを指しながらジローに報告した。
「おぉぉ、六人だね。綺麗な魂を感じるね。早速行ってみよう」
「いやいや、まずは様子見でしょう。それにいきなり現れたらびっくりするよね」
しばらく様子見かな




