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生まれて初めて銃を持つ。そして潜水艦の中へ…

4月25日


初めて銃(自動小銃)を持ち(午前)、また潜水艦に乗艦(午後)した。


どちらも生まれて初めての経験である。


自動小銃を取り扱う訓練は立警訓練とも言われており、訓練の中でも割と厳しめに指導される。


64式自動小銃といって陸上自衛隊ではほぼ使われていない古い小銃らしい。最新は89式自動小銃で海上自衛隊では当時あまり部隊でも使われることも少なかったとか…。


64式の場合、命中精度は89式よりいいらしいが、重量が4.3キロと重く、分解結合時に部品が多いため時間を要するとのことだった。拳銃などとは威力が別物で、至近距離で撃たれたら、内臓ごと肉片が吹っ飛んでいくぐらいの破壊力らしい。さすがは自衛隊。


実弾射撃はまだまだ先…それに至るまでに射撃容量や分解結合、自動小銃を用いた礼式など繰り返し学んでいく。


迷彩服ではないが緑色の陸上自衛隊のような戦闘服も着用することになる。


私自身、銃が好きということは特段ないのであまり感動などはないが、勿論好奇心はあるが恐怖もある。


驚いたことに同期でも銃マニアみたいなミリタリーオタクもいたため、そういった者からすれば感動に値する代物なんだと思われる。そもそもやたらと銃に詳しいし戦争映画が大好きだ。


 

で、午後からのカリキュラムで潜水艦に乗艦実習させてもらって感じたことは、ものすごくハードな環境であること。


まず匂いだ…。


非常に独特である。ディーゼルエンジンと薬品を混ぜて若干煮詰めたかのような異臭が漂っている感じがした。


護衛艦でもそういった匂いはあるのだが、数倍強い。


しかし匂いなどすぐ慣れるとのことであった。しかし衣類などには染み付いて洗濯しても全くとれないとのこと(それは嫌だな…)。


そして驚嘆するぐらい管内が狭い。通路などすれ違うのに気を使うぐらいだ。


また階級の低い海士の仮設ベッドは魚雷の上に設置されていたのが驚きだ。そう、驚きの連続なのである。


潜水したら1ヵ月帰宅できないどころか携帯電話なども使えない。耐性がなければ心を病んでしまうのではと思ってしまう。


しかし潜水艦で生活できないなら当然国防などを背負えない。まさに潜水艦乗りは鋼の精神を持った人たちと言えよう。


今は変化しているかもしれないが潜水艦乗りは特別に乗り組み手当として基本給に55パーセント上乗せされていた。(当時の記憶である)

しかし、ストレス耐性がなければ勤まる仕事ではないので適正検査を受けさせられる。


後日、航空員と潜水艦の適正検査が実施され、私の場合どちらもなかったので、潜水艦で勤務することは希望したとしてもできないとのことだった。(うーむ、希望はないけど適正がないというのは残念であったなぁ…)


2000年代、海上自衛隊が誇るイージス艦は4隻運用されており、そのイージス艦は対空戦闘においてはほぼ無敵状態に近く、その強烈なレーダー性能はさることながら建造費用がバカ高い。当時で1隻1200億円必要とのことで使用電力も小さな町1つ分ぐらい使用するというとてもお金のかかる護衛艦だ。


しかしその無敵っぷりを発揮するものでも潜水艦からの攻撃にはほぼ対処できず、魚雷1発で沈んでしまうとのことだった。そう1発で1200億円が海の藻屑と消えるということを考えると、潜水艦はどの国でも脅威なのである。



4月が終わる。入隊して1ヵ月でさまざまな経験を得た。徒手体操、体力錬成。訓練礼式、立警訓練、ロープ結索、手旗、信号訓練、水泳、カッター(短艇)訓練、自動小銃取り扱い、護衛艦及び潜水艦乗艦実習など。


カリキュラムの中で1番印象に残ったのは潜水艦実習だったのかもと当時を懐かしむ。残してあるメモや連絡ノートにも熱がこもったように細かく列記されていた。メモやノートなど記憶を刻む、そして残すということがどれだけ大事なのかと思い出させてもらったようだ。


続く…。

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