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短いです。
キャナルの場合
とうとう陛下が禁断の言葉を言ってしまいました。
父に言われた時点で王妃は決定事項でしたが、決定は一日でも遅くてよかったと思います。
謁見の間で崩れ落ちている私を見て宰相が立たせてくれました。
「どうされました?」
ちょっと慌てている宰相が可愛いかもしれない。
「聞いてくれるか!!宰相も喜ぶがいい」
「はぁ」
「キャナルがとうとう王妃を受け入れてくれたんだ」
「なんとっ!本当ですか?!」
「ああ。本当だとも」
「では早く結婚していただいて、逃げられないようにしなくては!!」
「そうだな。でも6月よりは早く出来ないだろう?まだ学生だし」
「そうでした・・・はっ!一筆書いていただくのはどうでしょう?」
「それはいいのう」
二人とも本気だ。
「一筆書かなくてもお嫁入りいたします。まだ殿下が王になると決まったわけではありませんし」
最後の悪あがきをしてみる。
「そうだの」
満面の笑顔のおじさん二人に本当に腹が立ちました。
殿下がやって来ました。
「あらあら、その様子だととうとうキャナルが折れちゃったの?」
「父からの命令で・・・」
「あぁ、折れるとしたらそれしかなかったものね〜」
「殿下、王宮入りの方向に物事を進めなければなりません」
「準備はしてたから大丈夫だよ。今のままで」
「殿下・・・」
殿下の掌の上ですか?!
ええ、予想していましたよ。
でも本当に殿下には腹が立ちます!!
「キャナルだって婚約を受け入れた時にこうなることは予想していただろう?」
「まぁ、それは・・・多少は・・・」
父が殿下の臣籍降下なんて受け入れられないのはわかっていた。
私は、ちょっと夢を見せられただけだったようです。
ありがとうございます。




