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たかが子爵家のキャナル  作者: 瀬崎遊


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フィーヴィーの場合


 婚約者の妹がやって来ました。

 この未来の妹、殿下との婚約発表を行ったばかりです。

 幸せいっぱいなのかと思っていたらそうでも無いようで、王からの呼び出しを殿下に知られる訳にいかないので、目を眩ませるために我が家へ立ち寄ったというのです。


「いらっしゃいキャナル様」

「フィーヴィー様、申し訳ありません。ご迷惑をおかけしてしまって」

 申し訳無さそうなキャナルが可愛いです。

「私達の結婚より早くなるって本当なのかしら?」


「殿下はそのつもりのようですが、まだまだ未定です。今日も陛下に呼び出されていますし、何を言われるのかと思うと・・・気が重いです」

「婚約したばかりなのですからもっと夢いっぱいの顔をしているとばかり思っていました」


「殿下との婚約は喜びだけではいられません。付随する厄介事が多すぎて・・・」

「では婚約は嬉しくないの?」

「そ、それは・・・」

 赤くなったキャナルが可愛いです。

「嬉しいですけど、大変なのです」


 そろそろ時間ですね。

「またゆっくり会いに来てね」

「はい、必ず」

 私の婚約者を残して、キャナルは我が家の馬車に乗って王宮へと向かいます。


「フィーヴィー今日は本当にごめんね。昨日の今日で驚いただろう?」

「ええ、驚きました。陛下がキャナル様に会うことを殿下に知られてはならないのですか?」

「ごめん、わかっていると思うけど、王族のことを軽々と話すわけにはいかないんだ」


「キャナルが戻るまで時間はある、キャナルのことは置いといて、二人の時間を楽しもう」

「そうですわね・・・」

 キャナルと殿下の話をもっと知りたかったのですが教えてもらえないと言うことでしょうか?残念です。




王の場合


「キャナル、今日は突然の呼び出しに応じてくれて助かったよ。エイデンに見つからなかったかな?」

 エイデンに見つかるとチクチクと嫌味を言ってくるのだ。そんなにキャナルに会っていたいものなのか?


「殿下の事なので、お気づきになっている可能性が高いかと・・・私のことに関しては物凄く勘が働くようで・・・」

「エイデンのこと気持ち悪くない?大丈夫?」

「前からわかっていた事なのでもう馴れました」


「エイデンを王位につかせたいと思っているんだが・・・」

「婚約破棄してもよろしいですか?」

「婚約破棄して、エイデンを王位につかせて、婚約者もあてがうことが出来るならかまわないよ」

「陛下、それは卑怯です。不可能です」

「王位継承権の辞退だけでもなんとかならないか?」


「第二王子も居られますのに、エイデン様のことばかり言っているとベイゼル殿下が拗ねてしまわれますよ」

「いや、第二王子であるベイゼルが問題じゃなくて、その婚約者が問題なんだよ」

「?」

「王妃教育が進まないんだ」

「あぁー・・・」


「ベイゼルから婚約者は王妃になる素質がないと言ってきているんだ」

「本人は王妃になろうと頑張っているらしいのだが、その・・・権力志向がとても強いらしくてね。ほとほと困った事になりそうで・・・」


「第三王子は・・・?」

「それこそまだ判断がつく程の年齢ではないよ」

「陛下もまだお若いので頑張って下さい」

「キャナル嬢、君が王妃になる決心さえしてくれたら全てが丸く収まるんだが・・・」

「丸く収まりません!王妃になんて恐れ多い」


「王命下してもいいかな?」

「卑怯です陛下!」

「覚悟しておいてくれるかな」

「そんなぁ〜〜」

 エイデンも一風変わった子だけど婚約者であるキャナルも変わっている。

 一応私、王なんだけどね。




学園長の場合


 学園長は、無理難題を教師達になすりつけたので安心していた。

 数学の3年の教科主任が来て合格ラインはどこにするのか決めてくださいと言われてまた頭を抱えた。


「殿下の点数より上が合格ラインでいいんじゃないですか?」

「殿下の点数が低くても合格させるということですか?」

「やはり不味いかね?」

「大変不味いでしょう」

「でも殿下、合格できなかったらまた無理難題言ってこないかな?」

「そこは学園長として格好いいところを見せて下さい」


「殿下は何点くらい取れそうなのかな?」

「他の教科のことはわかりませんが、調べた所、90点は取れるかと」

「そう、ならもう、全教科90点以上としましょう」

「よろしいのですか?」

「よろしくないけど、それでお願い」

 学園長は男を見せたと思っていたが、教師達には不評だった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 全体的にとぼけたユーモアを感じます。面白いということなんですけどね。 おのおのの思惑が飛び交ってきましたね。続きが楽しみです。
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