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―――なんか、普通に学校には通っていたけれど、アーノちゃんが帰ってこなくて心細さで死にそうになってた。
こんなに心細くなるなんて思いもしなかった。
ええー、千歳ちゃんメンヘラじゃないはずなのにー。ふぇーん。
アーノちゃん早く帰ってきてよー!!
「小春ちゃーん、さみしいよー」
『千歳、ワラワは言っておるじゃろ? 魂がきちんとつながっておる。大丈夫じゃ』
「ふぇーん、でも、さみしいもん」
『そうじゃよなぁ、魂が惹かれ合っておるのに急に離れるとなぁ。まあもうすぐじゃとはおもうがの』
「……もうすぐ?」
『うむ』
「……絶対?」
『うむ』
「すぐ来る?」
『もうすぐじゃ』
「……ふぇーん」
『ああもうー、アーノはそろそろ来んか! ワラワの巫女をこんなに泣かせおってからに!』
―――アーノちゃんがいないだけでこんなに弱くなるなんて、千歳ちゃんもびっくりだわぁ……えーん。
アーノちゃーん。
どこいったのー!
さみしいよーかなしいよー!
お問い合わせしてみよかな……? アーノちゃんがいなくなったのですが、冥界の王様なんかしたのですか? ……ぐぬぬ、八つ当たり過ぎるしクレーマーぽいからだめだぁ。ふぇぇーん。
―――学校から帰ってきても、部屋のベッドでぐだぐだしている。
冥界アプリ見てても楽しくないし……。小春ちゃんはパソコンでアニメ見てるしー! 小春ちゃん平和すぎるしー!? アーノちゃんがいないのにぃ。
『トセ』
がばっと起き上がった。アーノちゃんが帰ってきた!!
「アーノちゃん!!! 帰ってきたぁー!! おかえりー! どこいってきたのさー! さみしかったぁー! って……??」
アーノちゃんが臨戦態勢になってる。
え?
赤い人がここにいるの?
『お、アーノ帰ってきたのじゃな。おかえり。ずいぶん時間がかかったの。……その姿は死神に昇格できたのじゃな?』
小春ちゃんが呑気にあいさつしている。
って、あ、あああああ!! なるほど!! え、そういうことー!? それならそうと言ってよー!! 急にいなくなるからさー?
「アーノちゃん、死神に昇格しに冥界に行ってきてたのー? それならそうと言ってよぉー! やだよx-ー心配したよぉー!」
『トセ、小春、ただいま。昇格が早すぎて、冥界でも少し問題があったみたいでね、実際に見ないとだめだって言われてね。力があるか試験を受けてきたの』
「そうだったんだー! よかったぁ。心配したーー!! あ、試験? 大丈夫だった!? ああ、大丈夫なのか、それでその姿かー! 受かったんだねえ!! すごい! お? 目は光ってないんだね。光ってる時が臨戦態勢なのかもしれないねー、かっこいいね!」
『千歳はパニックになりすぎじゃぞ。全くアーノが帰ってきて嬉しさ爆発じゃのう』
「そだそだ! 死神昇格おめでとう!! アーノちゃん! なんか口調も大人っぽくなったね……!」
『ふふ、トセ。ありがと、トセの、おかげだよ。これからは実体にもなれるし、見えないようにも出来るし、もっと色々死神として出来ること増えた、トセにお礼も出来る』
「ええー、お礼なんていいよー? 無事帰ってきてくれて会えたからいいよー?」
『トセ? ふふふ、トセ、わたしも会いたかった』
「え、うん。わたしもとっても会いたかったよー! さみしかったもん! でも今のアーノちゃんもかわいいからねー、どっちも好き」
『トセ、わたしも、好き』
『あちゃー。千歳、これはもう逃げられんぞ……? 魂のつながりを欲しておるのじゃろうし、実体になれるということはそういうことじゃぞ……?』
「え? 小春ちゃん、何言って……? 『トセ、こっち向いて』……っ……んぅ……あっ、アーノ……ちゃん? っ……あっ……息が……」
ねええ!? アーノちゃんとキスしてるっていうか、息できないどうするの?
『トセ、大丈夫、まかせて』
「ひゃんっ! あ、まって、まってアーノちゃん、あっ、ね? まって」
『トセ、トセはいや?』
「え、ううん、いやではない……けど?」
『じゃあ、いい……よね?』
「え、でも、だって……んっ……はぁっ……まってアーノちゃん……あっ」
『あーー、なんじゃ。もう見るでないぞ、二人の魂の混ざり合いを拝むわけにも行かぬしの。無粋じゃぞ』
「えっ、えっ、小春ちゃ……あぁっ! だめっ……アーノちゃん……んっ、あっん……ぁ」
『トセ、トセ、かわいい……』
小春ちゃんが部屋から出ていった音は聞こえたけど、もうアーノちゃんの唇と舌と指に翻弄されちゃってもうわけわかんな―――
あっ……
もうみちゃだめ!
…
……
………
―――あの、恥ずかしい……わたし大人の階段登っちゃった……? ……あの、とっても……気持ちかった……。
はわわわ、恥ずかしい……。
えええ、どうしよう。え? これって、アーノちゃんと恋人ってこと??
あわっ、うれしいかも……てか千歳、初めての恋人だ!
ちろっと隣を見るとアーノちゃんがにこにこして見てる。はわわわ、恥ずかしい……。でもうれしい。えへへへ。
―――と、部屋をトントンしてる音が聞こえた。
『千歳! 千歳! カズヒトからラオンじゃ! ワラワの着物が出来たとな! もう終わったじゃろ?』
小春ちゃんが騒いでる。
もう終わったじゃろ? って、んもー、恥ずかしい……。
『トセ、小春が呼んでる。行こ』
「えへへへ、うん!」
二人で手をつないで部屋から出たら、小春ちゃんがジャンプしながら待ってた。
『遅いのじゃ! 早く行くのじゃ!』
―――着物がたっくさんある部屋に通された。これは壮観だー!
「おひいさま、おひいさまのお召し物はこちらです。こちらは小春様のお召し物になりますね」
『これは素晴らしい!! カズヒト! みなを褒めるのじゃぞ!!』
傍から見ると人形がきゃっきゃしてるの怖いと思うんだけど、もうみんな慣れちゃったぽいな。
みんなにこにこしてる。
仕立て直してくれた人なんかは感激して泣きそうだし。って、そうか、小春ちゃんは座敷童だから、ある意味幸運の神様みたいなもんだもんなー。神様から褒められたらそりゃ感激するね。うんうん。よかったねぇ。
わたしの着物っていうか、―――着物と服、洋装と和装を融合させた大人ロリータのような服がそこにあった。うわぁぁ!!! これはかっわいいいい!!! すごく、すごく好き!!
「これ、これ!! かわいい!!! すごく素敵っっ!! すごく好きです!! ね、アーノちゃん!! アーノちゃんともお揃いにしたい!」
「おひいさま、アーノちゃんとはどなたのことですか?」
「千歳、前に言っていた、別の子という子がアーノちゃんなのかい?」
「あ」




