ルーン様
ルーン様はとても美形でした。
クリームとホイップが混ざったような淡い柔らかそうな髪が適度にカットされていて、瞳は濃いグリーンの縁取りの綺麗な緑色。少しワイルドのある幼さが残った王子のような騎士のような?
私の残念な表現力では言い出せない魅力のある外見です。
「瞳まで黒か・・?」
疑問系に少し掲げた角度。絵になります。狙っておいでですか?
「近くで見せろ」
??!!
私がビックリしていると、男性が小突いてきます。
はい。すみません。歩きます。
近づくにつれて美形の迫力と綺麗な肌が解ります。
基本、この世界の方は肌がとても綺麗だと思います。あまり化粧はしないようです。
化粧は高いので、貴族しかできないとのことです。
どこまで近づけば良いか解らないので、私からルーン様の瞳がクッキリ見える所で止まります。
ジッと美形に無言で見られるのがこんなに辛いとは思いませんでした。
イースさんも美形でしたが、迫力が違います。格好なのでしょうか?雰囲気なのでしょうか?
イースさんとなら、数時間でも大丈夫だと思いますが、ルーン様だと これはこれで拷問ですね。
「良い。退がれ」
数分見つめ合った後、ルーン様が机に視線を戻し、作業をし始めました。
私は男性に連れられて、2段ベットが2つ備わった部屋へ案内をされました。
4人で一部屋を与えられ、仕事も振り分けられるとの事です。
私は自分が何が出来るかを聞かれたので、デュオハルマさんのお家でしていた事を言いました。
「ほう。これはまた、高値で売りつけるだけの事はあるようだな。毛並みだけの金額かと思っていたが、案外 あの店は真っ当だったのかもしれんな」
あの店。
デュオハルマさんのお店の事ですね。
デュオハルマさん。怒っていますでしょうか?
買い物の途中で私が居なくなったので、心配もかけていますよね?
ワガママを言って私も買い物のお供をしたのが いけなかったのですね。
私がワガママを言って人が居る場合へ行くと、私は攫われてしまうみたいです。
すみません。ごめんなさい。皆さん。
「あの。お聞きしてもよろしいでしょうか?」
「何を聞きたい?」
鋭く細められた目が私を刺します。
「貴方様のお名前と、私が此処に来るまでの日にちを教えて頂きたいのですが」
頭の傷は もう少しで治りそうです。数週間は経ったのではないかと思っていますが、この世界に来てから 私の回復力は高くなったと思っています。
「私の名は アルマと言う。お前が ここに来るまで、4日だ」
4日?寝ている間も含めて、ですよね?
頭の傷は、かさぶたが少しあるだけです。いくらなんでも早すぎませんか?
あ。この世界には魔法と言うものがあるんでしたっけ?
「アルマさん。私は何をすれば良いのでしょう?」
「呼びに来た者に従え。それと、奴隷以外の者には''様''をつけなさい」
「はい。すみません。アルマ様」
ビシッとまた叩かれてしまいました。
痛いです。アルマ様は暴力すぎます。デュオハルマさんでさえ、怒鳴りはしても、女性に手は上げませんでした。
涙目になりながら、アルマ様が出て行ったドアを見つめます。




