二、老人とみなしごモンスター4
「ふーん、いいんじゃないの?」
ラキの答えがあんまりあっさりしていて、僕は拍子抜けした。
「スキュラのララの件だって不問ということにしたんだし……、その重蔵さんとやらと稔って子がうまくやってるんなら、いいじゃないか」
「ラキ、それでいいの?」
「いいよ」
ケイの問いに、ラキは焼きとうもろこしをかじりながら答える。
ラキハピ兄妹はとうもろこし好きだ。
僕の家のリビングには、僕、ケイ、マナカナ姉妹、ラキハピ兄妹の六人。
本当は、僕とケイとマナとハピの四人暮らしだ。
だけど、ラキとカナは、モンスターの世界から、うちの靴箱の扉の出入り口を通ってほとんど毎日やってくるので、今では六人暮らしみたいになってしまった。
「でも私が心配しているのは、稔君の力が暴走してしまった場合よ。それにあの子自身、自分が人間じゃないって知ったらショックを受けるんじゃないかしら?」
ケイの言うことは僕にもよく分かる。
僕だって、自分が純粋な人間じゃないって知ったときは、一応ショックだった。
でも、モンスターたちが自分の身の回りにどっと現れて、自分がモンスターとのハーフだった驚きにゆっくり浸る(?)時間もなかったんだけど。
「まーまー、ケイ。ラキの言う通り、大丈夫なんじゃないの」
「マナ……」
「絆ちゃんだって、自分がモンスターとのハーフだってこと知らなかったけど、力が暴走するなんてことなかったじゃない。その稔って子だって、同じかもよ」
「でも、絆君はハーフだけど、稔君は百パーセントモンスターなのよ。絆君の場合とは違うわ」
「ときどきさ、稔君の様子を見に行こうよ」
僕は提案した。
「みんなで稔君や重蔵さんと友達になるんだ。そして、もし稔君に異変が起きたらサポートする――。どうかな?」
「うん、なっくん、いいねえ。ボクも賛成」
焼きとうもろこしを食べ終えたラキは、コーンスープを飲み始めた。
とうもろこしばっかり、よく食べられるな。




