その32
お話の続きです。どうぞ宜しくお願い致します。
今日は花火大会。
夜の7時に中央公園で待ち合わせ。
僕は前にテルと一緒に買いに行ったカーキ色の半ズボンと、チェック柄の半袖シャツの中に、白いタンクトップを着た。
足元は足の指が股ずれを起こしちゃった、あの白いビーチサンダル。
まだ、中学生だから、これぐらいのおしゃれで丁度いいんだとわかってる。
来年、高校生になったら、もうちょっと頑張ろうとは思うけど。
僕は夜が楽しみな様で、不安な様で、日中、どうにも心が落ち着かなかった。
だもんで、勉強したり、ゴロゴロローラーをしてみたり、家の手伝いをしてみたり。
ようやく家を出る時間になると、ホッとした気持ちと「これからが勝負!」みたいな気持ちがごちゃ混ぜになった。
けれども、玄関で顔をパンパン叩いて気合いを入れると、「いってきます!」と元気よく家を出た。
母からはお小遣い3000円、もらった。
夏休みに入ってから、気持ちがモヤモヤしていることが多かったので、勉強、トレーニングだけでは足らず、ゴミ出し、風呂掃除、洗濯物を取り込んで、畳んで、それぞれの場所に戻したり、後は前からだけど、走りに出る際は必ずおつかいもやってきた。
母からは「どういう風の吹き回し?」なんて言われたけれど、僕には僕の理由があるんだって思いながら続けている。
坂口メグちゃんに貝殻のプレゼントを渡すんだ!っていう、強い気持ちも、家の手伝いをする原動力ってのか、そういうのになったんじゃないかな?
だって、ものすごい気力で挑まないといけないことだから。
モヤモヤしたまんまじゃ、失敗しそうで。
だから、せっせと色々、体や頭をフル活用して、少しでも緊張とか、モヤモヤを無くしていかないとさ。
みんなで海に行った時も、事前の体のメンテナンスはOKだったけれど、他がグダグダだったから。
今回は大丈夫!
気力、体力も十分揃ったし、渡す物もぐしゃぐしゃにならない様、ちゃんとしっかり肩から下げたポシェットに入れた。
スマホも昼間、ちゃんと充電したし、ちゃんと入れた。
お財布も、きちんと中身を確認したし、一応、ポケットティッシュとタオルハンカチも持った。
それと、手鏡とくしのセットもある。
後は、あったら便利だろうと思って、普通サイズのビニール袋3枚と、小さめのエコバッグ、どこでもらったかわからない小さいビニール袋に入った、ウエットティッシュ4つ。
花火大会で出店も出てるそうだから、多分、何か食べるものを買うとふんでのウエットティッシュ。
持ち歩いてたら、手がべとべとになっちゃったけど、すぐに洗いに行けないなんて時も、さっと拭けるから便利かなあと思って。
我ながら、ベルウッド並みの装備。
だって、あの海に行った日、本当にベルウッドが持って来てくれたテントとか、すんごく助かっちゃったんだもの。
特に着替えはさ。
だもんで、あいつを見習って。
よし!
薄暗くなった中央公園には、出店が出てるせいで結構な人、人、人。
僕は待ち合わせの滑り台に、テルと浴衣姿の秋田さんと坂口メグちゃんの姿を見つけると、嬉しくなって駆け出した。
だから、下なんてちゃんと見てなかったんだ。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。お話はまだ続きますので、引き続き読んで頂けたら幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。




