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その30

お話の続きです。どうぞ宜しくお願い致します。

ねえ、好きって言って…お願い…ねえ、ニッキ…あたしのこと、好きって言って…好きって言ってよ…

どんな内容かは全く覚えていないけれど、夢の中で坂口メグちゃんが言ってた言葉だけは、何故か鮮明に覚えている。

まるで、リアルに耳元で囁かれたみたいに。

だから、目が覚めた時、胸がドキドキしちゃってた。

慌てて顔をゴシゴシ洗って、洗面台の鏡の中の自分を真っ直ぐに見て、僕はようやく冷静さを取り戻した。

机の上に置いてある、ティッシュで包んだ貝殻。

それをちゃんと手のひらに置いて、確認した。


夏期講習の帰り、駅前のファッションビルに寄った。

そこに入ってる100円ショップで、僕は貝殻が丁度よく入りそうなシンプルな形の瓶を見つけた。

コルクの蓋が、なんとなくおしゃれだなあと感じた。

それに合わせて、色んな売り場を見て歩く。

手芸コーナーで、細いテグスと透明なピンクのガラスのビーズなど。

ラッピングコーナーで、海に行った日、坂口メグちゃんが髪につけていたのと似た感じの、細くて淡いピンク色のリボン、それと瓶が入る大きさの淡い水色に白くて小さな水玉模様が可愛い、紙袋も買った。

後は、赤いハート、青いハート、黄色いハートなどなど、カラフルな小さいハートが、色々入っているシールのシートも。


家に戻って、早速作業開始。

買ったばかりの瓶の中に、洗って乾かしたあの日の思い出の貝殻をそうっと入れた。

その後、テグスとビーズで指輪を作った。

テグスの扱いが案外難しくて、手こずってしまったけれど、自分では上手く出来たと思う。

瓶に指輪も入れた。

そして、小さな紙に「好き」と書いて、細く丸めて赤いハートのシールで留めた。

本当は「君が好き」って書こうか、それとも「好きです。」って書こうか、はたまた、「君が好きだ!」って書こうかなどなど、随分悩んだ。

悩んで、悩んで、悩んで、悩んで、結果、ただ「好き」にした。

筒状に丸めた小さな紙も、やっぱり瓶の中に。

コルクで蓋をした後、瓶の首のところに、リボンを結んだ。

あ!可愛い!

我ながら上出来!

気に入ってもらえるだろうか?

ん〜…

腕組みをして、目を閉じ、考えてみても、考えてみても…わからなかった。

このまま渡してもいい気もするなあ。

けれども、そうなると、折角買った紙袋がなあ。

それに、渡す時、やっぱり中身が見えない方がいいかもしれない。

「なあに?」なんて、相手がドキドキ、ニコニコしてる顔が見たいし。

僕は、瓶を水色の水玉模様の紙袋に入れると、開け口をくるくると2回ほど折って、今度はピンクのハートのシールで留めた。

完璧!


いつ渡そうか考えたけれど、いつがいいかわからなかった。

なので、すぐにテルにメールで相談したら、「次の土曜日の、花火大会がいいんじゃないか?」との返事。

花火大会…花火大会かあ…

僕の心はもう、次の土曜日の夜に飛んでいってしまった。

最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。お話はまだ続きますので、引き続き読んで頂けたら、とっても嬉しいです。どうぞ宜しくお願い致します。

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