その13
お話の続きです。どうぞ宜しくお願い致します。
ベルウッドが後どれぐらいで来るのか、全く見当もつかない。
けれども、足の指の股ずれは痛みを増すばかり。
耐えかねた僕は、駅構内のコンビニにで絆創膏を買わねばと思った。
「あ、ごめん、俺ちょっとコンビニに行って来てもいいかな?」
「どしたの?」
隣にいた坂口さんが、僕の方を見た。
「あ、ああ、ちょっとさ…ここが…こんなだから…絆創膏…。」まで言いかけると、すかさず坂口さん、「あたし、持ってるから貼ってあげる!」と。
え〜っ!いやいやいやいや、「貼ってあげる」は嬉しいけども、今、走ってきたから汗かいたりで汚いから。
こんな足、坂口さんに見せられないし、ましてや絆創膏を貼ってもらうなんて、できないよ〜!
心の中でひとしきり叫ぶと、コホンとひとつわざとらしい咳をして、「あ、じゃあ、絆創膏もらえるかなあ?自分で貼るから。」と告げた。
坂口さんは可愛いピンクの肩掛けバッグから、「轟け!不屈の魂!大将軍」の小さなポーチを取り出すと、「はい、どうぞ!」と笑顔で2枚もくれた。
こ、これは…「とにかくすげえ!」と噂の、「傷グレートスーパーパワーパッド」
傷口に貼ると、詳しくは知らないけれど、兎にも角にも「すげえ!」らしい。
確か、結構高いはず。
「いいの?なんかごめんね。」
「そんなの全然気にしないで〜。それより、痛そうだね。海、大丈夫かなあ?滲みたりしないかなあ?」
坂口さんは僕の足の指の股ずれを、こんなに心配してくれて。
ううう…嬉しくて、ちょっと泣きそう。
指の股ずれも大丈夫となったので、僕達はやっぱり駅構内のコンビニに、みんなで寄って行きのジュースなんかを買った。
結構時間がかかったけれど、それでもまだベルウッドは来ていない。
流石に心配になったので、僕と男ヤマシタ、それに元バスケ部だった一橋と鮎川で、駅を出てベルウッドが来るであろう方向に駆け出した。
あ、今度は全然痛くないや。
さすが「傷グレートスーパーパッド」だぜ!
駅を出て左の方へ向かい信号待ちをしていると、反対側にベルウッド。
「ごめ〜ん!」と叫んでいた。
信号が替わりようやく合流するも、ベルウッドの荷物が多い、多い。
「どうしたの?」と尋ねると、案の定、「寝坊」とのこと。
「なんだよ!ちくしょー!じゃあ、連絡すりゃあいいのに!」と返すも、「したよ!」と言う。
「誰に?」と聞くと、「ニッキに」って。
ええええ〜〜〜〜っ!嘘〜〜〜〜!マジか〜〜〜?
駅の構内で一同の目が自分に注がれる。
僕はドキドキしながら、バッグから自分のスマホを取り出そうとす…ない!
ない!ない!ない!ないよ〜〜〜!
「え、嘘、嘘、マジで?マジで?マジか?マジなのか?」
慌ててバッグをガサゴソ。
テルや坂口さんに、取り出したバッグの中身を持ってもらうも、どこにもスマホが見当たらない。
「あ〜、ごめん…ないや…家に忘れて来たみたい…。」
力なくそう答えると、みんな声を揃えて「え〜〜〜〜〜〜〜っ!」って。
みんなも「え〜」かもしれないけれど、僕だって、僕だって相当「え〜〜〜」だよ!
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。お話はまだまだ続きますので、引き続きお読みいただけたら、とっても嬉しいです。どうぞ宜しくお願い致します。




