表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/44

その12

お話の続きです。どうぞ宜しくお願い致します。

去年まで履いていたサンダルは、履きすぎて右側の甲を覆う部分から破けてきちゃって、寒くなってきた頃、捨ててしまったっけ。

なので、先日、みんなで「水着」を買いに行った時、ついでにビーチサンダルも購入。

案外安くて、「ラッキー!」なんて喜んだ。

前のやつみたいな「スポーツサンダル」ではなく、普通の下駄っぽい白いタイプのを選んだ。

かかとをちゃんとホールドしていないけれど、サッと履けるから丁度いいって思ったんだ。

けれども、今、慌てて走り出して気づいた。

走りづらい。

前の部分だけに足を入れているので、かかとがカパカパ。

うっかりすると、すぐに脱げちゃいそう。

おまけに履き慣れていない為、足の親指と人差し指って、足で人は差さないけど…まあ、隣の指の「股」の部分が痛いなんてもんじゃない。

もしかすると、ここの部分が靴擦れ?

いや、靴じゃないし、普通の靴擦れみたいにアキレス腱付近じゃないから、じゃあ、股ずれ?

足の股ずれを起こしていそう。

ううう〜、ダメじゃん!

僕は自分がどれほど甘かったかを、思い知った。

普段学校に履いていくスニーカーだったら、駅まで軽く10分ないし、8分ぐらいで簡単に到着するけれど、これじゃあ間に合わない。

家を出たのが7時47分だったけど、サンダルに足を取られて、上手く走れない。

どうしよう!痛いし!

これじゃ、夢とおんなじじゃん!

だとすると、みんなにおいてかれるあのパターン。

ゲッ!ヤバすぎでしょ!

なかなか電車になんて乗らないから、乗り遅れたらすぐに次のが来るかどうかわからない。

どうすんだよ〜!

僕がそんなこと考えてる間に、とっとと足を動かせ!って、もう1人の脳内の自分に発破をかけられた。

そうだ!そうだよ!

な〜に!単純なことさ。

走ればいいんだよ!走れば!痛いけどさ。

サンダルでいつもよりも随分とノロいけれど、でも、遅刻する訳にはいかない。

だったら、走れ!走れ!走れ!

さっき綺麗に洗ったばかりの顔や、全身から汗が噴き出す。

まだ8時前にも関わらず、日差しは容赦なく降り注ぐ。


だんだん駅が近づいて来ると、僕だけじゃなく、慌てて走ってくる面々が見えた。

な〜んだ!みんなもギリギリじゃんかあ。

そう思うと、急に心も体も妙に軽くなった。


テルもヒロキも男ヤマシタも、みんな汗ひとつかいていない。

ただ、ニコニコ「お〜い!」なんて呼んでくれている。

坂口メグちゃんの姿も見えた。

ピンクの可愛い肩掛けバッグを下げている。

「はあ、はあ、はあ、はあ、ご、ごめん…遅くなっちゃって…ホント…はあ、はあ…ご、ごめん…。」

みんなに謝ると、「大丈夫!大丈夫!遅刻してないよ〜!」とテル。

「ホ、ホント?」

コクンと頷くみんなを見た後、すぐさま駅の時計に目を移すと、たった今8時になったところだった。

安心すると、僕はヘナヘナと力が抜けてしまった。

「じゃ、じゃあ、みんな、切符買って、行こうか?」と僕が促すも、「あ、まだ、ベルウッドのやつ、来てないんだよ。何回もメールしたり、電話かけてんだけど、あいつ全然出なくてさあ…だから、もうちょっと待ってよ〜!多分、あいつのことだから、今頃慌てて走ってるんじゃないかなあ?」とヒロキが言った。

なんだよ!ベルウッド!

僕だって、遅刻したらみんなに迷惑かかっちゃうって、必死こいて走ってきたってのに。

何、遅刻してんだよ〜!

自分だって、危うく遅刻するところだったくせに、僕は自分のことなど棚に上げて、心の中は怒り心頭しちゃったのだった。

そして、なんか足が痛いなあと感じて、ふと足元を見ると、やっぱり足の指の股ずれを起こしてしまっていたよ。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。お話はまだまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ