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ある街  作者: 木苺
プロローグ
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2/39

異変

人間社会に溶け込んで ひっそりと 引きこもり生活を満喫していた。


ところがある日・・


文字通り天変地異が起きたのだ!


◇


何がどうなったのか 今でも全体像がよくわからないのだが、

私の周りで起き、私が気づいたことだけに絞って話すと・・


ある日突然 ネットが使えなくなった!

家の外に出てみると・・


細々とした描写は省略する。

思い出すと気分が悪くなるから。


結論から先にいうと、どうやら 私の住んでいた町が そっくりそのまま別の世界に移動していた。


残された生き物といえば、私だけ。


やがて、町の外からやってきたメイジが、私にとってはこの「新しい世界」について説明してくれた。


メイジにとっては ある日突然 いろいろなものが消えたり崩壊し、

異世界の自然の一部と思われるものと置き換わった。


さらに 自分達の世界に、孔があき、別世界からの情報が流れ込んでくるようになった、


その天変地異の衝撃で、この世界の多くの人類が亡くなり、人類以外の存在、私がもといた世界でモンスターと呼ばれる存在が増えたり覚醒して、「異世界の人間語」を話すようになったらしい。

その「異世界の人間語」というのが、私のいた世界で私が暮らしていた国のことばなのが笑える


◇


私は この町にいた唯一の生存者として、メイジからの尋問を受けることになった。


最初のころ、このメイジは、種族名メイジを己の固有名詞として使えるほどのお偉いさんかと思ったが

実際のところはどうなのだろう?


とにかく 尋問の末、私は この世界に害をなす存在ではないと認められた。




あれから 1000年たった。いや それ以上かも。


今では この世界の標準語(この世界全体で通用することば)であり、各種族の共通語ともなったのが、例の日本語である。


そして たいていの町は 種族ごとに構成されるようになった。

 オーガの町 獣人の町 ホビットの町・・といった具合に。


 いや ホビットがこの世界にいるかどうかはわからないが。


◇


この世界でもヴァンパイアは少数派だ。

 というか メイジによると、今のところ この世界で確認されているヴァンパイアは 私一人らしい。


私がもといた世界でも こちらの世界でも、ヴァンパイアというのは、生物の生命エネルギーを吸って生きている。


とっていも、人間や動物の生き血をすする必要はない。

むしろ そんなことをしたら悪酔いする。

人間が麻薬により廃人になるように

ヴァンパイアも 血を飲めば頭がおかしくなってしまう



普通のヴァンパイアは 自然豊かな大地から生命エネルギーをもらって生きてきた。


ただ 人間が乱開発して 大地から山林から 湖から 直接生命エネルギーを分けてもらうことができなくなったので、しかたなく 人間の生命エネルギーを食料にするようになっただけだ。


ところが人間という奴は 胡乱《うろん》な生き物で、本来なら 生物のそばにいるだけで、 その者が空気中に放つエネルギーを接種して私たちヴァンパイアは生きることができたはずなのに、人間のそばにいると やたら空腹感を刺激されたり、感情が乱れたりして・・

吸血などとという蛮行に走る者が出たのだ。


そして この世界に来て、この世界の生き物たち(俗にいうモンスター)が、妙に人間っぽくなってからは、やっぱりそういう存在と長期間かかわると、感情が不安定になる時が生じた。

 そういう時は 迷わず 外部刺激遮断容器=棺桶の中に入って休眠することにしている。


食事? それは 命あふれる環境の中に居さえすれば 呼吸するだけでエネルギー摂取できるので 

 特に 何かを食べたり飲んだりする必要はない。

 単なるし好品として 人間の飲食品をたしなむことはあるが。


平たく言えば、多様な生物が暮らす森林も、オーガステージョンのような物流拠点に集まってくる運搬人たちが放つ活気も、この町につながる地区で暮らすモンスターが放つ生気も、私にとってはごちそうなのである。



下書きをこちらに投稿するときに、見落としていた章があったのに気が付いたので挿入しました。

すみません。

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