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ある街  作者: 木苺
  (2)町の起源
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そして今! (レイス視点)

この町は、建て物のある いわゆる「街なみ」部分に、実は 空き屋が多い。

 わざとそうしてある。

 というのも 住居点在型の「村」を装うと、「開発業者」が、道を通せの レジャー施設をつくりたいのと土地を買いに来るから。


 だから あえて「自然たっぷりののどかな光景」ではなく、

昔ながらの「住民が住む安定した町」を装っているのだ。


◇


そうやって 「道から見える風景の一部」に溶け込もうとしている町なのに、たまにいる、

わざわざ この町に興味をもって足を止める人が。


それも 一度っきりの 本当の意味での「通りすがりの人」ならよいのだけど、

何度も何度も訪れる人間がいると・・、 

これ、警戒対象!

 たとえ それが、近隣地区担当の配達員や長距離輸送の運送屋であったとしても。


◇


私の役目は レイスの能力を活かして、町に侵入してきた不審者の後をつけて観察したり、呼び止めて 驚かせて ほかの者たちが不意をつく隙をつくることだ。


今回のターゲットはオーガ。


これまでの観察から、オーガの職業は運送屋だろうということはわかっていた。


◇


私は その気になれば姿を消して 長時間遠方まで偵察に行ったり、

不審者の後をつけたりすることができる。


運送屋が町を訪れるたびに、それがだれであれ、宿泊している物流拠点まであとをつけて行ったり、

拠点で仕事を請け負う様子を観察していた。

 もちろん 姿を消して。


だから 今回 町を訪れたオーガも、以前、荷物を運んできたときに こっそり後をつけて様子を見ていた。


それゆえ 今回、オーガが 運送屋としてではなく、個人として うちの町を訪れたことにより、

町の住民は厳戒態勢に入った。

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