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俺がふざけて作った育成モンスターが異世界に落ちた  作者: 夜逃げ丸
第3章〜毛玉たちの旅立ち〜
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忍者に変身

ーーーーシュタタタタタッ!!ーーーー


完全に日が落ちて闇が支配する夜のグスカの街を二つの影が疾走します。通りに人がいた時には民家の屋根に上がり、屋根から屋根に飛び移って歩を進めるのですよ。


「目的の屋敷はこの先ですよ。スキヤキ」

「・・・了解した兄上。この隠密作戦、必ずや成し遂げて見せましょうぞ」

「おお、いつに無く饒舌ですね。やはり、お前を連れて来た甲斐があったのですよ」

「・・・・・・・・・」


そう、二つの影の正体。それは僕とスキヤキだったのです。認識阻害バッチを外して魔物姿に忍び装束姿の僕たち。そんな訳で、僕とスキヤキは今隠密作戦の真っ最中です。


え?何処に進入するのかって?それはもちろん、あの盗賊団の黒幕貴族の屋敷ですよ。


敵がアクションを起こすまで待っているなどとは愚策ですよ。僕は攻めの漢ですからね、常に先手を打って問題を解決するのです。まぁ、邪神様だったら罠とかを張るでしょうけどね。


それはともかく、この街には二大貴族が住んでおり、街を納めている領主である貴族と商業から成り上がった成金貴族がいるのです。


何でも、この国の制度ではお金で貴族の地位を買う事が出来るのだとか。成金貴族は商人から貴族の地位を買ったと言う訳です。そして、その成金貴族こそが盗賊団を操っていた黒幕だったのです。


ターゲットの屋敷は街の生活区域から少し離れた場所にあり、大きな家を建てて住んでいるそうなのです。


「・・・では、これより進入を開始するです」

「・・・ミッション開始」


僕たちは屋敷の門から少し離れた木の上に身を隠すと侵入を開始しました。屋敷の塀はかなり高く作られています。


・・・それにしても凄いお屋敷ですね。広い庭に噴水や花壇があり、ドラゴン(?)の石像が並んでいました。まさに、成金貴族の屋敷ですよ。


ーーーーひゅんひゅんひゅん・・・がちゃん!!ーーーー


鉤縄を回して塀に引っ掛けて庭に侵入しました。


庭には犬のような魔物が放ってありましたが、気付かれる事はありませんでした。何故なら、この忍装束の効果によるものだからです。


この忍装束は着ている者の存在を稀薄にするのです。認識阻害バッチと似たような効果ですね。もっとも、他にも敵からの防御の為に耐久性などを付けたせいで認識阻害バッチほどの阻害効果は無いとのことですが。


ちなみにこの忍装束を着ている者同士ならば、認識阻害効果は発揮されないのです。だから、堂々と話をしていても気付かれないのですよ。


僕たちは再び鉤縄を使い屋根に上がります。そして、前に宝物庫に侵入した【異空間の大鍵】を使い屋敷の中に侵入したのでした。


「・・・兄上。あっさり、中に入れるならばわざわざ塀や屋根に上がる必要は無かったのでは?」

「・・・気にするなですよ」


そう言われるとその通りですね。まぁ、忍者ならば、一度はやりたい侵入方法だったと言う事です。そう、これはロマンなのですよ。


「・・・抜き足、差し足、忍び足」

「臭い足、油足に扁平足」

「・・・兄上、それは違うのでは無いか?」

「・・・気にするなですよ」


ちょっとしたお茶目なのですよ。忍者には、ちょっとしたユーモアが・・・必要ですかね?まぁ、笑いが取れれば幸いですね。


僕たちは蝋燭に照らされた廊下を歩いています。忍び足になるのは気分の問題です。


僕たちは部屋を適当に覗いていきます。成金貴族は寝室か書斎とかにいるのですかね?屋敷の持ち主は基本的に二階などに自室にすると思うのですが(一方的な思い込み)。


「・・・いませんね〜?」

「・・・影も無い」


一応、二階だけでは無く一階も探して見ましたがそれっぽい人(成金貴族的な)はいませんでした。使用人ぽい人や警護兵らしき人なら居たのですがね。


「・・・では聞いてみるしか無いですね」

「・・・聞く?」

「はい、使用人や警護兵でもいいですので洗脳して聞いてみるのですよ」

「・・・外道なり」

「気にするなですよ」

「・・・それで全てを片付けな、也」


僕たちは一人でいる使用人・・・老齢なメイドを捕まえて催眠ガスを噴射しました。若い人じゃあ、成金貴族のいる場所を知らないかもしれませんからね。それなりに立場がありそうな人でないと。


「旦那様は・・・地下室に・・・」


おばあちゃんメイドさんはガスを、嗅がせるとすぐに教えてくれました。前の洗脳ガスは蟻用でしたが、今回のはちゃんと人間にも効くガスなのですよ。僕たちの道具は常にバージョンアップしているのです。


どうやら、成金貴族は地下室に居るみたいですね。どうやったら行けるのかを聞き出すと僕たちは隠し扉のあると言う部屋に入りました。


「・・・ここですね」

「・・・ありきたり也」


隠し扉のある部屋はコレクションルームと言うか、勲章室と言うか、何のトロフィーかは知れませんがガラス張りのケースに入れて保存してありました。


そして、怪しい窪みのある台も置いてあります。成る程、これは謎解きですね!この台に正しいトロフィーを乗せると隠し扉が開くのでしょう。


僕は扉を開けるトロフィーを探そうとしましたが・・・。


「・・・兄上。律儀に謎解きをする必要はありませぬ。【スキャンライト】で扉の位置を特定し、【異空間の大鍵】で中に入る也」

「・・・実は僕も同じことを考えていたのです」


・・・何と賢い弟なのでしょう。これで、厨二で無ければ人気も出るでしょうに。


神様は完璧な人間を創らないのですね・・・いや、魔物で創ったのは邪神様でしたね。どうして、邪神様が残念だと弟もどこか残念なのでしょうか?でも、スキヤキは悪くありません。全ては邪神様の所為ですよ。


「・・・何か失礼な事を考えていない也か?」

「・・・気にするなですよ」

「・・・認めた也」


まぁ、それはともかく。これで隠し扉は見つけました。僕たちは隠し扉の中に入っていったのでした。

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