人間っていいな
「ジャジャーン!どうですか、皆さん!!」
パープン共和国に送られた僕たちはあの後宿屋に泊まり、自室に誰も入らないよう言うと、ロンギヌスの転移陣でアイアン寮へと帰って来ました。
折角の人間バージョンですからね。アイアン寮の皆さんにも感想を聞こうと人の姿のままで皆さんの前に来てみたのです。と言う訳で今いる場所はアイアン寮の談話室ですよ。
そして、僕の姿を見た皆さんはと言うと・・・。
「え〜と、どちら様ですか?」
「ここは、子供が来るところじゃないわよ」
「歳下・・・いいわね」
「何ダイ、ユーは?」
・・・皆さんは僕だとは気付いてくれませんでした。
ブランさんとファーは夜の散歩に行っていないみたいですね。まぁ、ファーが入れば夜道でも平気でしょう。学園の敷地内ですけどね。後、ライナさん。その発言は危ないですよ。ちなみに最後のはチェッケラさんです。久しぶりに出ましたね。
「全く、皆さん鈍いですね〜。僕ですよ、僕。学園随一の人気者、モツ君ですよ〜」
「「「「「モツだって!!」」」」」
僕が正体を明かすとやっと驚いてくれました。そうそう、そう言う反応を待っていたのですよ。
「ふふん。どうですか?見違えたでしょう?邪神様のお力により、人間の子供の姿に変身して見たのですよ?まぁ、僕の愛らしいさは微塵も変わっていないですけどね」
「だから何だよ、その変な自信は・・・。しかし、見違えたなぁ」
「うん、まさか人間の姿で来るとは思わなかったよ」
「歳下・・・本当にいいわ。じゅるり・・・」
「おう、我が友モツヨ。是非、ミーにもそのアイテムを渡スネ!!」
リックさん、アテルさん、ライナさんと・・・皆さんからは概ねいい評価を貰いました。だけど、ライナさんからは危険な発言が繰り出されました。流石の僕も背筋に冷たい汗が流れたのです。ああ、チェッケラさんは無視ですよ。
「で?ルイさん、双子さん。どうですか?今の僕は?可愛いでしょう。いつもより、優しくしてくれたっていいんですよ?」
そして、僕はいつも冷たい地球出身の異能力娘たちにも感想を聞きました。この姿なら、いつもは手厳しい三人も和むかも知れません。
「ちょっと、それじゃあ私たちがいつも優しく無いみたいじゃない」
「そうだよ!それに所詮は見せかけでしょ!!」
「そうだよ!中身は何も変わってないでしょ!!」
やはり、彼女たちは彼女たちでした。アイスハートは変わっていません。でも、いいんですか?そんな事を言って?今の僕は人の姿なんですよ?人の姿、特に子供の姿はこんな使い方があるのです。
そして、ちょうどその時でした。ガチャリと談話室のドアが開いてブランさんがやって来ました。これは今考えた事を実行するベストな瞬間ですね。
ちなみにファーは僕の部屋に置いて来たようですね。新しくなった僕の部屋にはファー専用の部屋もあるのです。これからのファーの成長に合わせて大きくなるお部屋ですよ。
「うわ〜ん!お姉ちゃん助けてです〜〜!!」
「え?え?だ、誰、あなた?」
僕は泣きながら、ブランさんに駆け寄りました。ブランさんは突然の自体に目を白黒させています。まぁ、いきなり見知らぬ子供に泣きつかれたので当たり前ですかね。僕は間髪入れずに言葉を続けました。
「このお姉ちゃんたちが、今すぐに裸になれって言うのですよ〜!!そうしないと、虐めるって!犯されちゃうですよ〜〜!!」
「「「なぁっ!?」」」
「あ、あなた達!こんな年端もいかない子供にそんな事を!?」
「「「ち、違うわよ!!誤解よ!!」」」
そんな危険発言をすると、ブランさんは目をキツくしてルイさんたちを睨みました。
「くくく、これを街でやったらどうなりますかね?ちょっと、楽しみですよ」
「「「あんた・・・殺す!!」」」
「きゃあ〜〜っ!助けてです、ブランさん!!」
「ちょっと、こんな子供に暴力を振るう気!?」
こんな感じでアイアン寮は一気に騒がしくなりました。事態が収拾するまで、少し時間が、掛かりましたです。
・・・・・・10分後。
やっと、落ち着いたブランさんとルイさんたち。ちなみに、僕は皆さんの前で正座させられているのです。あ、足が、足が痺れるですよ〜〜!!
「えっ!?あなた、モツだったの!?ば、バケたわね〜〜」
「バケてませんよ。これが僕の完◯体なんです」
「「「「「嘘つけ!!」」」」」
僕の正体を知ったブランさんは驚きの表情を浮かべています。ふふん、そうです。その顔が見たかったのですよ。
「・・・ところで、そろそろ足が限界ですので足を崩してもいいでしょうか?」
「「「駄目よ!もっと、反省しなさい!!」」」
「モツ。流石にさっきの悪ふざけは洒落にならないからやめておきなさい」
「ううう、はいです〜〜」
流石に悪ふざけが過ぎましたか。僕は反省をしているように涙ぐんでブランさんのお説教を聞きましたです。
「でも、何だって人間の姿に変身したのよ?」
「ああ、そう言えば言って無かったですね。実は・・・」
そして、邪神様の突拍子も無い思いつきと、今日の村の事を話したのですよ。
「へぇ?大陸横断の旅か?結構、面白そうだね」
「他の国か、そう言えば俺この国から出た事が無いんだよな」
「・・・私もよ」
「でも邪神って、本当に碌な事を考え無いのね・・・」
「ええ、あの自称邪神は最低の屑よ」
「「うん!女の敵だよ!!」」
皆さん全員、この国育ちのようですね。皆さん、少し羨ましそうにしています。でも実際、旅する僕たちは疲れるんですけどね。はっ!?これではまるで、遠出するのが面倒臭いから出かけない中年のおっさんのようです!ぼ、僕はまだ若いから平気ですよ〜〜!!
ちなみに邪神様が最低なのは否定しないです。僕なんかロケットに乗せられましたからね。
「まぁ、皆さんも暇があったら手伝って下さいですよ。特産品とか、見つけたら持って来ますから」
そんな感じで、皆さんにも協力を要請しました。まぁ、皆さんは学生ですからね。学園もあるでしょうし、休みしか行けないでしょうね。
しばらくは、僕たちだけで旅をしてみるのですよ。お土産話を楽しみにしてくれれば幸いです。




