恐怖の第六層
『そう、あれは俺が小学生高学年の時・・・うだるような蒸し暑い夏の夜の事だった。
俺は学校の文化祭準備のために夏休みの学校で会議をして帰るのが遅くなったんだ。そして、夜の暗い道を一人で歩いていた。
俺の学校は結構田舎でな、通学路にちょっとした林に小さな墓場がある通りがあるんだ。子供の頃は怖くて通りたくなかったもんだ。昼間ならまだしも、夜には外灯も数本しかない通りだったんだ。暗い夜道に虫と梟の鳴き声だけが聞こえてくるんだ。誰が好き好んで歩くかってんだ。
ついでに、その墓場の由来なんだが・・・林の中には小さな穴があって、そこは子供たちが空襲から逃げる為に掘った子供たち用の防空壕だったらしい。戦争中、子供たちは防空壕の中で身を寄せ合い隠れて過ごしたんだ。
しかし、ある時に悲劇が起きた。ある日、空襲の警報が鳴り、子供たちは防空壕に身を隠した。そして、空襲が過ぎていざ出ようとした・・・その時だった。
ーーーーゴゴゴゴゴ・・・ーーーー
突然、地震が起こったんだ。その振動で防空壕の壁が崩れ・・・子供たちは生き埋めになってしまったんだ。
子供たちはもがき、苦しみながら土の中で息絶えた。子供たちの親たちは子供たちを早く掘り出してあげたかった。戦時中には掘り出してやる余裕も無く、数年後に戦争が終わってやっと掘り出そうとしたんだ。
しかし、防空壕は雨や風に晒されて入り口が分かりにくいなり、元々、子供たちが作った防空壕であったために正確な場所が分からなくなってしまったんだ。
そして、親たちは探すのを諦め・・・林に墓場と慰霊碑が建てられたんだ。
その話を聞いた俺はビビったね。今も林の中には子供たちの死体が埋まっているっていうんだから。俺はいつものようにさっさと通り過ぎようと歩みを早めた・・・そんな時だった。
ーーーーゴゴゴゴゴ・・・ーーーー
突然の地震が起こったんだ。中々の揺れで俺はその場から動けなかった。しばらくして地震が止むと静寂だけが俺の身を包んだんだ。気がつくと虫の声も梟の鳴く声も全ての音が消失していたんだ。まるで自分、ただ一人だけ世界に取り残された見たいだった。俺は林から早く出ようと歩き出した・・・その時だった。
ーーーーガサガサ・・・ーーーー
林の奥から何かが歩いて来るような・・・草が掠れて出るような音が聞こえたんだ。それも、かなり人数だった。
・・・林の奥?ま、まさか!?
墓場の由来を知っていた俺は、正体も確かめずに一目散に出口に向かって走り出ったんだ。やがて、やっと出口から林を抜け出たんだ。その事に安心して俺はホッと一息を吐いた。すると後ろから・・・。
ーーーーやっと出られたーーーー
そんな言葉が聞こえて、俺は思わず振り返ってしまったんだ。そして、そこには・・・ガリガリに痩せてボロ布を身に纏った数人の大人たちが・・・・・・』
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「やっ、やめてですぅぅぅ!!もう、聞きたくないですよぉぉぉぉっ!!」
僕は邪神様の話から逃げるように耳を塞ぎました。しかし、邪神様の声は頭に響くように聞こえてくるので、耳を塞いだところで遮断するのは不可能でした。
『・・・そう、子供たちは肉体は死んでも魂だけとなって生き続けていたのだ。そして、魂は大人へと成長し、再び地震によってこの世界に舞い戻ったのだった』
「だから、やめろって言っているでしょうがっ!!この暗黒邪神!!」
『やったね。暗黒が付いた分お得感がついたよ』
おのれ・・・僕を怖がらせる為に、わざわざ怪談を聞かせおってです。何と言うタイミングで話かけてくるですか。第五層では、何もしなかったくせに!!
『仕方ないだろ?俺にも事情があるんだ。よし!では、行け!!第六層をクリアせよ!!』
「邪神様の所為で進みたく無くなったですよ!!」
そう、僕たちは第五層をクリアした後に休憩を取っていました。そこで第六層の情報をアテルさんから聞いたのでした。そしたら・・・。
ーーーーひゅ〜、どろどろどろ・・・ーーーー
「どひゃあああっ!?」
邪神様が怪談にお馴染みの音を流して僕を怖がらせます。本当に最悪な人ですね!!思わず悲鳴を上げてしまいました。
話を戻しますが第六層・・・そこはアンデットモンスターや蝙蝠などの動物系が、多数を占める墓場ステージらしいのです。
休憩中に邪神様から連絡があり、見ているのでサポートしてやると言われたのですよ。しかし、サポートどころか明らかに嫌がらせしかしていないです。
これから、第六層に進もうと言う時に何故か怪談をし始めたのです!!ただでさえ、怖そうなステージなんですから、そう言うのやめて下さいですよ!!
「ううう、こ、ここが第六層ですか?み、見るからに墓場です・・・」
第六層に足を踏み入れると見える光景は墓場に枯れ木にボロボロのお城です。このステージもかなり広い見たいですね。
「・・・皆、気を付けるんだ。このステージはいきなり『来る』らしい」
「く、『来る』って、何がですか・・・」
『くくく、階層に入った途端に墓場・・・決まっているだろう?』
邪神様の不気味な笑い声を上げてます。いや、何と無くは分かりますけど、分かりたくないです!!
ーーーーOOOoooooooooooooooッ!!ーーーー
墓場からボコボコと身体が腐りかけた人間や人骨・・・【ゾンビ】と【スケルトン】の集団がぞろぞろと湧き出て来たのでした。こ、怖いですぅぅっ!!
「・・・来た!!皆、城まで駆け抜けるんだ!!城まで行けば【ゾンビ】に【スケルトン】は入ってこない!!」
「やっぱり、スプラッタですか!?もう、本当にやめてです!!もう、抹殺です!!抹殺しかないですよ!!今すぐに、僕の目の前から消えるですよ!!喰らえぇ!!新装備・・・ナパーム弾!全弾発射ぁぁぁぁぁぁっ!!」
「・・・え?ちょっと、も、モツくん!?」
ここで、僕はバルムンクの新装備であるナパーム弾を披露しました。
【ミサイル】が爆発であらゆる物を破壊するのに対し、【ナパーム】は粘液系の火炎物質を広範囲にばら撒き、水をかけても簡単には消火出来ない炎で敵を燃やすのです!!
バルムンクから撃ち出されたナパームは、ゾンビたちの頭上から地面へと着弾し・・・。
ーーーーズドォォーーン!!ーーーー
ーーーーOoooooo・・・・・・ーーーー
ゾンビたちは一瞬のうちに炎に包まれました。しばらくは火達磨になっても動いていましたが、すぐに高温の炎により、消し炭となっていきました。それはまさに地獄絵図です。
「ち、ちょっと!?い、いくら何でもやり過ぎよ!?」
ブランさんは目の前の光景に慌ててます。僕もその光景を見てみます。
「・・・スッキリです」
「違いでしょうがあぁぁぁぁぁぁっ!!」
焼死体(焼けたゾンビ)だらけの破壊された墓場にブランさんの声が木霊したのでした。
僕は悪くないですよ!悪いのは、僕の恐怖心を煽りに煽った邪神様の所為です!!そんな訳で、僕たちは第六層に足を踏み入れたのでした。
一応、怪談はオリジナルです。




