突撃!宝物庫!!
「次は何処に行きましょうかね〜」
腹ごしらえをした僕は再びお城探検を再開しました。
『じゃあ、俺からのリクエストだ。宝物庫を見て見たいな』
「ほ、宝物庫ですか!?・・・宝物庫と言う事はお宝が沢山あると言う事ですよね?」
『当然だろ?』
「僕も見て見たいです。・・・少しくらい持って行ってもバレないですよね」
『・・・そこは、お前の良心と相談するんだな』
そんな訳で、僕たちはお城の宝物庫を目指して移動を開始しました。
「でも、宝物庫って何処にあるんですかね?」
『さあ?でも大抵の場合は地下じゃ無いか?火事になっても燃えないように』
「なるほどです!地下に降りる階段を探せばいいのですね!!」
僕はお城のドアを手当たり次第に開けて行きました。そして、やっとの事で地下に続く階段を見つけたのですよ。そんな訳で、僕は階段を降りて行きました。
「・・・何だ、倉庫と牢屋ですか」
地下は倉庫と牢屋、尋問室くらいしかありませんでした。大きめの倉庫は槍などと言った兵士用の武器、それに食料の貯蓄が入ってありました。興味無いので倉庫はスルーします。
牢屋は、何というか円形の大きな穴が掘られていて頑丈そうな石の壁で囲まれています。深いところ・・・大体、10mほどもあり、かなり深いです。そこに囚人が入れられていました。牢屋の天井は堅そうな木の板で固定、重りを置かれて蓋をしてあります。小さな入り口の近くには梯子が置いてあります。
『牢屋と聞くと鉄格子を想像するが、この地球での中世の牢屋は深く穴を掘って、そこに囚人を入れるのが主流だった。何故なら、空を飛ばない限りは逃げられないからな。鍵など不要、出入りには見張りが梯子を降ろす事でしか出入り出来ない』
「なるほど〜、勉強になるです。でも、この世界はファンタジー。空を飛べる生き物もいるのでは?」
『そんな生き物を入れる事は想定して無いんじゃ無いか?それか、そういうのを入れる専用の牢屋か、マジックアイテムがあるとか・・・』
「ふむふむ、恐るべきはファンタジー。地球の常識は通用しないという訳ですか。まぁ、鉄格子の牢屋よりは逃げ難いでしょうね」
・・・もう、見る物も無いので地上に戻りましょうか。全く、宝物庫は何処でしょうか。僕は再びお城の廊下を歩きました。
『モツよ。西洋建築には『シンメトリー』・・・左右対称と言う様式がある。外見からこの城はシンメトリーかも知れん』
「おお!では、この逆サイドにも地下室があるかも知れないと言う事ですか!?では、行きます!!」
この階段の逆サイドに向かって一直線。
「やった!宝物庫ですよ!!」
邪神様の予想道理にこのお城はシンメトリーでした。逆側に地下に続く階段を見つけて進むと頑丈そうな鍵と扉の部屋を見つけたのです。
しかも、その扉は彫刻などが施されており、今までと違い豪華な造りでした。これは期待大ですよ。頑丈な扉ですが、そんなものは僕にとっては意味の無い物です。
『・・・モツ。アレを出せ』
「はいです!通り抜けフ・・・じゃありませんでせた、【異空間の大鍵】!!これを使えばあら不思議・・・」
取り出したのは一本の大きな鍵でした。まるで実寸大の人型人形を動かすゼンマイみたいな大きさです。
壁に鍵の先端を当てると先端はまるで水に沈むかのように入ってしまいました。そして鍵を、回すと・・・。
ーーーーガチャン!!ーーーー
鍵の開く音が聞こえました。僕は鍵を引き抜き、壁に飛び込みました。すると鍵と同じように身体が沈むかのように・・・。
「侵入成功です!!」
僕は扉の向こうに着地しました。壁抜け成功ですよ。なんと言う鮮やかな侵入劇でしょうか。
これを使えば、その場所は2時間ほどの間、誰でも通り抜けられるようになるです。ちなみにもう一度同じ事をすればすぐに元どおりになるですよ。忘れても2時間で戻るし、大丈夫だとは思いますが、帰る時には元に戻しておくです。
それはそうと、扉の先は又しても扉でした。僕は同じように壁抜けをして進みました。そして、ついに・・・。
「まっ、眩しいですぅぅ〜〜!!」
扉の最奥・・・そこには黄金郷が広がっていました。部屋の真ん中から端まで敷き詰められた金貨の山と床。宝箱に収められた宝石や水晶。壁に飾られている強力そうな魔剣や鎧。これが宝物庫ですか!!
「ひゃっはぁぁ〜〜〜〜〜〜ですぅ!!」
僕は金貨の床をゴロゴロと転がって見ました。これが本物の金貨の風呂ですか!!自分でも金貨を作れますけど、余所の金貨の風呂はひと味違います。
「・・・さぁてです。何か僕の興味を引くような物はありますかねぇ〜。やっぱり、マジックアイテムでしょうか?」
そして、僕は宝物庫の中を漁り始めました。うーむ、聖剣とは無いですかね。是非、一度握って見たかったのですが・・・。
しばらく、宝物庫を漁りましたがマジックアイテムにはこれと言って欲しいのがありませんでした。まあ、邪神様に頼めば出して貰えるアイテムばかりでしたよ。はぁ〜、がっかりですよ。
『・・・満足したか?』
「ううう、はい。ちょっとがっかりしましたですが・・・」
『こう言うのは、自分で集めて作った光景を見て楽しむ物なんだよ。まぁ、俺たちの方が上だったて事だな』
もう、見る物は無いと僕は宝物庫を出ようと入ってきた壁に向かいましたです。しかし・・・。
『待て、モツよ。何処に行くんだ、お前?』
「何処って、戻るのですよ。もう見る物は無いでしょうし・・・」
『ふ〜・・・。だから、お前はいつまでも小物なのだ』
呆れた声で邪神様は言いました。余計なお世話ですよ、何なんですか一体?
『世の中には【お楽しみ袋】と言う物がある。中身が分からない袋を希望を持って買うと言う奴だ』
その邪神様の声で僕はハッとしました。じゃ、邪神様・・・貴方と言う人は・・・。
『中身が分からない小箱みたいなアイテムが幾つかあっただろ?一つ持っていけ。一つくらいならバレやしないさ・・・何、記念だよ、記念。』
そうです!この小箱の中身・・・未来にかけるのですね!!流石は邪神様です!!
スキャンライトで中身が確認できますが、それはやめておきます。一応、危ない物かも知れませんから開ける前にスキャンライトを、使いますが持って帰るまでは我慢です。
僕は宝物庫の中身が分からない小箱を一つ選んで、アイテムボックスに入れました。一体、何が入っているのでしょうか?それは帰ってからのお楽しみですよ。
・・・こうして、僕は宝物庫を後にしたのでした。




