人助け
『アッチニ、困ッテイル人ガイルヨ!!』
おお!早速、ヘルメットに反応がありましたです。
ヘルメットには液晶バイザーが付いていて、そこに現在地や、困っている人の場所が映しだされるのですよ。
学園長先生のアドバイスにより、正義に目覚めた僕。そうですね、ヒーロー名とかも決めておくですか・・・よし!ヒーロー名は『ヒーローM2』ですよ!!これで行くです!!
そして、マントの飛行機能を使って困っている人の所にひとっ飛びです。ナビに従って飛んでいくと、やがて校舎の一角を指しましたです。ここに困っている人がいるのですかね?
ちょうど、窓があったので様子を見てみますです。窓を開けて様子を見てみるとそこは・・・。
「・・・トイレですね」
そう、小さな個室に石の台座が設置されてある場所・・・まごう事なきトイレです。ちなみに文明が発達していないので水洗では無いです。石の台座の下に汚物を溜める穴があり、毎日決まった時間に処理する人が運びだすですよ。
「おお〜い!誰かいるのかっ!?助けてくれ!!」
僕の存在に気付いたのか、トイレの個室の一つから呼びかける声が聞こえました。何でしょう、すごくくだらない予感がするです。
「・・・何でしょうかです?」
「良かった、人がいたか!!実はトイレの紙が無いんだ。持って来てくれないか?」
「はあ、いいですけど・・・」
やっぱり、くだらない事でしたね。用を足す前に確認しろです。それと僕は魔物で人では無いですよ。
僕は他の個室から質の悪いトイレ用の紙束を持って来て、個室の上から投げ入れたです。
「おお!ありがとう!!恩にきるぞ!!」
「いえ、いえ。どう致しましてです」
・・・まぁ、これも善行には変わり無いですか。
気を取り直して、次に行くですよ。すると、再びヘルメットが困っている人を探してくれたです。
『アッチダヨ、アッチ!!』
「はいはい!こっちですね!!」
ヘルメットに導かれて飛んでいくと、またもや校舎の中でした。ここは・・・購買部ですかね。
購買部には簡単なパンや学業で使う筆記用具、学園限定グッズなどが販売されているです。これで学園資金の足しにしているのですかね?
それはさて置き・・・ここに困っている人がいる筈です。中に入ってみると購買部の奥の倉庫の前で女の子が泣いていたのです・・・この人でしょうか?
「あの〜・・・どうしたですか?」
「え?あ、あなたは?」
「僕はヒーローM2と言うです。何で、泣いているですか?」
「ヒー・・・ロー・・・?」
僕はとりあえず、女の子に声をかけてみたです。
女の子は三つ編みにメイド風の服を着ていて、この購買部のアルバイト(?)みたいでした。そして、女の子は訳をポツリ、ポツリと話してくれましたです。
「・・・ぐす、先輩からのイジメにあっているの。この荷物を全部、あと30分以内に馬車に乗せるように・・・って、でもこんな数私一人じゃ終わらないわよっ!!わ〜〜ん!!あの陰険〜!また叩かれる〜〜!!」
どうやら、先輩とやらはとっても怖い人みたいですね。仕方ないですね、僕も手伝ってあげますか。
「安心して下さい。僕も手伝ってあげますから、二人でやればすぐに終わるですよ」
「でも、重いしあんなに数もあるのよ?15分以内だなんて無理よ」
「・・・さっきより、短くなってませんか?大丈夫!こう見えて、僕は力持ちなんですよ!!せぇ〜〜のっ!!」
僕は箱を幾つか積み上げて一気に持ち上げたです。ふふふ、これもこのヒーローセットの力。ベルトによって僕の力は何十倍にもなっているですよ。
「す、すごいよ!あ、ありがとう!!ヒーローM2!!」
そして、10分足らずで馬車に乗せ終わりましたです。しかし、この子・・・幾つか小さいのを運んだだけであまり手伝ってくれませんでしたよ。ほぼ全部、僕任せでした。
「じゃあ、また宜しく〜〜!!」
「・・・『また』って何ですかっ!?」
こうして、購買部の女の子と別れて次に行ったです。
『コッチ、コッチ!!』
それからも、学園中を回って、困っている人を助けましたです。
「ごめんね。書類の束が崩れちゃって・・・」
「【リバースライト】!!これの光を浴びたモノは設定してある時間の場所に戻るです!!」
学園ギルドに書類整理を手伝ったり・・・。
『向コウ、向コウ!!』
「はいはい・・・」
今度の場所は錬金術室。そこはヒグラ先生の研究室で・・・。
「やあ、モツくん。この薬草を・・・」
「はいです」
薬草の買い物を頼まれましたです。
『アッチダヨ!早ク行ケッ!!』
・・・ヒーローって大変なんですね。もう、今日1日ですごく疲れたです。もう、今日は次で最後にしますか・・・。
最後の場所は学園の裏山みたいですね。仕方ないさっさと行きますか。・・・と僕は裏山に向かって飛びました。




