↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺がふざけて作った育成モンスターが異世界に落ちた  作者: 夜逃げ丸
第3章〜毛玉たちの旅立ち〜
104/117

封印の魔物

「さあ、中に入ろうか」


僕たちはバウワさんの言葉に頷くと社に向かって歩を進めました。社の入り口はお札のような物が貼られていました。


「あのバウワさん。この不思議な社は一体?あまり見た事の無い建築様式ですけど?」


僕はこの和風(?)みたいな建築様式の事を聞いて見ました。それに対してバウワさんはアッサリと答えてくれました。


「ああ、確かに珍しいよね。何でも、この社を建てて魔物を封印した魔法使いの故郷の建物らしいんだ。その魔法使いは異世界から来たなんて言い伝えもあるんだよ。もっとも、眉唾だけどね。異世界と言うよりも、違う大陸とかから来たんじゃ無いかな?」

「父さん、夢が無いよ・・・」


何と、真偽の程はわかりませんが異世界の・・・ですか。邪神様の世界で見た神社と似ていたので気になってましたが異世界人は昔にもいたようですね。


「それはともかく。ほら、開いたよ」


お札を剥がして社の戸を開けると密封されていた濃いめの毒の瘴気が流れ出て来ました。この毒はかなりの猛毒で薬を使っていても10分以上吸い続ければ危ないとの事です。なるべく早く封印を終わらせなくてはならないでしょうね。


社の中は意外と簡素な造りでした。


社は魔物を隠すのが目的だったようで、木製の壁に囲まれて社の中央は土がはだけた造りになっており、その土に磔るようにして大きな蛇の魔物が身体の要所をバウワさんが作ったナイフのような物で突き刺さっていた状態だったのですよ。


「これが封印の魔物【ハブコンダ】だ」


この魔物の名はハブコンダと言うらしいです。まぁ、マングース的な魔物が弱点の時点で蛇とかの爬虫類であると予想はしていましたがね。でも封印の魔物だけあってか、かなり大きいですね。頭から尻尾まで10メートルはありますよ。


「さあ、これを・・・」


バウワさんは僕たちに一本ずつナイフを手渡しました。そして、ハブコンダの再封印の為にはこの封印のナイフを正しい順番で、外してから数秒以内に突き刺さないといけないらしいのです。


「じゃあ、私が指示するから古いナイフを抜いて新しいナイフを突き刺してくれ」

「父さん、私に何か手伝う事は無い?」

「では、全て終わったら私の汗を拭ってくれ」

「父さん、キモいよ!!」


異世界でも、お父さんと言う存在は常に娘に嫌われる役割を持っているのですね。お父さんのパンツと私の洗濯物を一緒にしないでだとか、加齢臭がして臭いだとか言われるのですよ悲しい事なのです。


まぁ、そんな事はどうでも良いので早く指示を下さいですよ。10分間しかハブコンダに近づけないのですから。


「しくしくしく・・・じゃあ、気を取り直してまずは・・・」


・・・全然、気を取り直せてませんが放って置きましょう。


何はともあれ、再封印を開始する僕たち。封印のナイフを刺す場所は7ヶ所。頭に1人、胴体から尻尾までに6人が持ち場に着きました。


僕は頭に割り振られ、他の兄弟たちと村の男たちが胴体を担当します。ちなみにチャンコは蛇に触りたく無いと言ってパウの隣で応援していますが。


「じゃあ、まずは頭から・・・モツ君。抜いてくれ」

「了解です」


頭のナイフは眉間と言うか脳天を貫く感じで刺さっていました。僕は頭のナイフを掴むと思いきり引っこ抜いたのですよ。以外と根元まで刺さっていたのです。


「よし、じゃあ次は・・・」


バウワさんの指示でナイフをドンドン外していきました。そして、今度は突き刺さすのですよ。


「キムチ君、突き刺して下さい。次はスキヤキ君、お願いします」

「了解だぜ!!」

「・・・承知した」


またもや、指示された順番でナイフを突き刺していく僕たち。ここまでかなり順調ですね。このまま、アッサリと終わってくれると嬉しい限りなんですがね。


「最後だ!モツ君、頼む!!」

「了解です!!」


僕が最後のナイフを突き刺そうとしたその瞬間でした。


ーーーー「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇいっ!!」ーーーー


社の扉が開け放たれて何者かが乱入して来たのでした。あれは・・・カエルですか!?グスカの街でパウを捕らえていたカエル男と数人の男たちが乱入の正体でした。薬によって記憶を失った筈なのに何故?しかし、もう遅いですよ。


「くっくっくっ!もう、遅いですぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」


カエル男を無視して僕はナイフをハブコンダの頭に突き刺したのでした。話は後で聞いてやるから今は封印をさせろですよ。


それにしても、この発言と行動。ううむ・・・またもや僕が悪役みたいに見えるカットでしたね。悪いのは奴なのに何ででしょうか?


「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!き、貴様ぁぁぁぁぁぁぁっ!!俺の話を聞いてから刺せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

「お断りしますです。どうせ、悪いことを提案するのでしょう?」

「だから、初めから決めつけるなぁぁぁぁぁぁっ!!」


仕方ないですね。話を聞いてあげましょうか。まあ、何はともあれ、これでハブコンダの再封印は完了ですよ。村には再び平和が訪れるでしょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。