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俺の上司が凄すぎて自称天才エンジニアの俺がポンコツに見える件  作者: 慧梓
第7章:東都の日常④

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第79話:赤い上司はだいたい見えている

なんでそんなタイミングばっちりなの?って人、皆ニュータイプ説

俺は自称天才エンジニアである。




理論は完璧。


ロジックは美しい。


想定外は想定済み。




――の、はずだった。

 

 月次処理。

 

 それは、SEにとって毎月やってくる定期イベントである。


 俺くんは今日、その戦いを終えた。


「……よし」


 最後の承認ボタンを押す。

 チェック完了。

 整合性確認完了。

 メール送信完了。


 勝った。


 完全勝利である。


 俺くんは静かに椅子へもたれかかった。


「コーヒー淹れるか……」


 その瞬間だった。


 ピコン。


 メール受信。


 嫌な予感しかしない。


 件名。


『追加対応のお願い』


「ふんぬぅぅぅぅぅ!!!!!」


 勝利BGMが一瞬で止まった。


 俺くんは静かに画面を閉じた。


「いや待て。落ち着け。まだ致命傷じゃない」


 追加作業。

 軽微。

 よくある。


 SEは感情を殺して生きる生き物である。


 数十分後。


「……よし。今度こそ終わった」


 俺くんは再びコーヒーを取りに向かった。


 席へ戻る。


 カップを置く。


 腰を下ろす。


 ピコン。


 Teams通知。


 送り主。


 上司だった。


上司

『俺くん、ここ作業漏れてます』


「ふんぬぅうううううううう!!!!!!」


 俺くんは天を仰いだ。


 何故だ。


 何故このタイミングなんだ。


 しかも今日、上司はリモート勤務である。


 席にいない。


 現場にもいない。


 なのに。


 何故。


 俺くんは耐えきれずTeamsを返した。


『というか今日リモートじゃないですか!?

 席にもいないのに何で分かるんです!?

 絶対ニュータイプでしょ!?』


 数秒後。


 返答。


『赤いのでシャア専用ガンダムです』


 意味が分からない。


 いや分かるけど分からない。


シャア・アズナブルかよ。


 俺くんが頭を抱えていると、

 後ろから皮肉屋SEが覗き込んできた。


皮肉屋SE

「いやもうあの人、

 監視衛星みたいなもんなんすよ」


「怖ぇよ」


「多分、俺くん先輩が

 “終わった顔”した瞬間に察知してます」


「人類やめてるだろそれ」


 その時、再びTeams通知が鳴った。


 ピコン。


 上司。


『あともう一点あります』


「ふんぬぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」


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