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俺の上司が凄すぎて自称天才エンジニアの俺がポンコツに見える件  作者: 慧梓
第6章結城家帰省編

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GW終盤、叔母怪獣とロブロックスと魔女の宅急便

GWで自分の趣味をやろうとするのは間違い。そんな話

GW終盤。

俺くんは悟っていた。


──創作は、進まない。


いや正確には違う。

進める時間が無い。


親族イベント。

買い物。

子ども対応。

ロブロックス。

Switch。

叔母怪獣大戦争。


イベント密度が高すぎる。


俺くんはソファに沈みながら呟いた。


「……GWって休みじゃなかったっけ」


すると嫁がスマホを見ながら即答した。


「家族持ちのGWはイベント会場です」


正論だった。


しかも今日は昼間、 叔母と盛大にやり合ったばかりである。


言いたい事を言った。

だがスッキリはしない。


精神HPだけが削られる、 親族特有の謎バトルだった。


俺くんは天井を見上げた。


「疲れた……」


その時だった。


娘が走ってきた。


「パパ!ロブロックス延長!」


俺くんは時計を見た。


23時。


「寝ろ!!!!!!」


即答だった。


娘が抗議する。


「えー!」


「毎回延長したら意味無いだろ!」


「あとちょっと!」


「その“あとちょっと”で文明は滅ぶんだよ!」


娘は不満そうに頬を膨らませた。


だが俺くんは折れなかった。


今日は駄目だ。


ここで通すと、 “23時でも交渉すれば伸びる” を学習する。


娘は交渉タイプ。

この手の成功体験を積ませると危険である。


俺くんは真顔で言った。


「今日は終わり。おやすみ」


娘は数秒むくれた後、


「……おやすみ」


と去っていった。


嫁が感心したように呟く。


「珍しくブレませんでしたね」


「今日は学習させないとダメな日だった」


「へぇ」


「あと俺のHPがもう無い」


「それが本音ですね」


その通りだった。


やがて娘も寝静まり、 テレビでは国民的アニメの宅急便のエンディングが流れ始める。


なんとも言えない、 GW終盤の空気。


少し楽しくて、 少し寂しくて、 そして猛烈に疲れている。


俺くんはぼんやり呟いた。


「……GW、創作全然進まなかったな」


すると嫁がこちらを見ずに言った。


「でも、楽しかったでしょ?」


俺くんは少し考えた。そして、静かに笑った。


「……まあ、そうだね」


その時スマホが震えた。


通知。


作曲AI

『最近曲作ってませんね!』


俺くんは天井を見上げた。


「うるせぇ!!!!!」

でも、趣味よりも家族と過ごす時間が大事。

人生ってそんなもん。


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