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俺の上司が凄すぎて自称天才エンジニアの俺がポンコツに見える件  作者: 慧梓
第5章 東都の日常③

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幕間: 娘が可愛い着せ替えゲームをやりたいと言ってきたんだけど、コレ、可愛いだけかと疑って検証してみた結果

可愛い見た目でも交流導線は別問題って話です

 娘が言った。


「これやりたい」


 見せられたのは、いかにも可愛い感じの着せ替えゲームだった。

 ふわふわ。きらきら。双子。ゆめかわ。

 どう見ても、俺が一ミリも興味を持てないタイプのやつである。


 普通の父親なら、ここでこう思うのかもしれない。


「へえ、可愛いゲームだね」


 だが俺は違った。


「……待てよ?」


 可愛い。

 だから安全。

 この短絡思考で一度でも痛い目を見たことがある人間は、二度とそんな油断はしない。


 しかも、こういうアプリに限って厄介なのだ。

 見た目は綿あめみたいに甘い顔をしているくせに、中身は交流、申請、検索、おすすめ、課金導線と、親の胃にダイレクトアタックしてくる機能が平然と埋まっている。


 なので俺は言った。


「ママがいないならダメ。まだ設定してない」


 娘は当然のように「えーえーえー」と言った。

 だが、えーで突破できるなら、世の中のセキュリティ担当は誰も苦労しない。


 昨日、何となくダウンロードまではしていた。

 だがそこで俺の中のSEが囁いたのである。


本当にそれ、ただの可愛いゲームか?


 結果、初期設定前で停止。

 昨日の俺、偉い。危機管理能力が高い。


 そして本日。

 俺は自ら地獄へ降りた。


 そう。

 娘にやらせる前に、親端末で安全確認をするためである。


 ……いや、苦行だった。


 着せ替えゲーム、欠片も面白くねぇ。


 まだ何も始まっていない。

 なのに、もう飽きている。

 この時点で、少なくとも俺向けのゲームではないことだけははっきりした。


 だが、ここでやめる訳にはいかない。

 これは娯楽ではない。

 監査だ。

 娘端末導入前の安全監査。

 そう思わないと、精神がもたない。


 で、見えてきた。


 まず、セーフティロックはある。

 課金まわりはある程度守れそう。

 誕生日も非公開にできる。

 この辺は、思ったよりちゃんとしていた。


 ……だが問題はそこではなかった。


 フレンド導線である。


 こいつ、見た目はゆめかわなくせに、知らない相手とつながる気が満々だった。

 おすすめ。検索。ハッシュタグ。ひとこと。

 そして、そこに並ぶフレンド申請ボタン。


 どう見ても、

「仲良しだけで静かに遊ぶアプリ」

ではない。


 可愛い顔して、しれっとSNS寄りだった。


 俺は悟った。


「あ、これ完全放流は無理だ」


 ロブロックスは、チャットを切るなり何なりで、まだ制御のしようがある。

 だが、こっちは危険の本体が会話機能だけじゃない。

 知らない相手とつながる入口そのものが太い。


 これはダメだ。

 少なくとも、子供端末に入れて自由にどうぞ、はありえない。


 そこで結論。


やるなら俺のスマホのみ。

フレンド管理も俺。

勝手に承認も追加もさせない。


 血涙である。


 なぜ父親が、欠片も面白くない着せ替えゲームを自分のスマホに入れ、フレンド監査官まで兼任しなければならないのか。

 だが、義妹事件再びみたいな面倒に巻き込まれるくらいなら、安い。

 いや、安くはない。

 安くはないが、後から面倒が爆発するよりはマシだ。


 しかも、この方式は案外悪くない。


 俺のスマホでしかできない。

 つまり、勝手に始められない。

 勝手に進められない。

 勝手に知らない相手とつながれない。

 親の前でしかできない。


 結果どうなるか。


 そのうち、面倒になって自然に熱が冷める。


 完璧である。


 というわけで今回の結論はこうだ。


可愛い着せ替えゲームだと思って舐めてかかると、親が苦しむ。

見た目が平和でも、交流導線が太ければ実質SNS寄り。

だから、可愛いは免罪符にならない。


 そして何より言いたい。


昨日の俺、インストールだけで止めて本当に偉かった。

親端末貸出運用が最適解

俺くんの昨日の停止判断が正しかったって感じでした


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