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俺の上司が凄すぎて自称天才エンジニアの俺がポンコツに見える件  作者: 慧梓
第3章 東都の日常②

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36/67

第36話 予定表を見たと言い張る後輩の話

過去編も終わり、久しぶりの日常回です。ここから暫く日常回が続きます。

俺は自称天才エンジニアである。


理論は完璧。

ロジックは美しい。

想定外は想定済み。


――の、はずだった。


朝。


ポンコツ後輩が言った。


「今日の会議資料、作っておきます」


時刻は10時半。

会議は14時。


嫌な予感はしたが、

本人は妙に自信満々だった。



11時頃。


後輩はなぜか管制塔に移動した。


「……なんで管制塔?」


皮肉屋SE

「会議資料を持ち込んだそうです」


「持ち込んだ?」


皮肉屋SE

「はい。

ついでにアラート対応も始めました」


「なんでだよ」


皮肉屋SE

「よく分からない理論だそうです」


「クール女子は?」


皮肉屋SE

「困惑していました」



12時〜13時、休憩。


そして13時。


「資料できた?」


皮肉屋SE

「管制塔に置いてきたそうです」


「……は?」


皮肉屋SE

「今から作り直すそうです」


時刻、13時10分。


会議開始まで、50分。



後輩はそこから

会議資料を再作成し始めた。


問題は一つ。


「予定表確認した?」


皮肉屋SE

「確認したそうです」


「なら大丈夫か」


皮肉屋SE

「ただ」


「ただ?」


皮肉屋SE

「見方が分かってない感じがしますね」



14時。


会議開始。

挿絵(By みてみん)

資料を見た瞬間、

上司が静かに言った。


上司

「……これ、何?」


予定にないスケジュール。

終わった予定。

抜けている今後の予定。


つまり、


何も合っていない。



顧客が言った。


「これ……」


少し間があって、


「1年やってるんですよね?」


皮肉屋SEに向かって。



会議は、


ツッコミの宝庫だった。


小説の方がまだ優しい。



会議終了後。


皮肉屋SEが

静かに俺へ報告した。


皮肉屋SE


「予定表を確認したか確認したら

見ていると答えたようなので

見方が分かってない感じがしますね」


「確認依頼は?」


皮肉屋SE

「ありません」


「慣れてる人への声がけは」


皮肉屋SE

「ありません」


「3時間かけて?」


皮肉屋SE

「3時間です」



「ねぇ?」


皮肉屋SE

「はい」


「なにその本当にあった怖い話」


皮肉屋SE

「終わったスケジュールをずっと載せて

今後の予定を追加せず

何も出来てないのに確認依頼も出さず

そのまま本番を迎えたので」


少し間を置いて言った。


皮肉屋SE


「恥をかかせてあげましたよ」



その日の夕方。


皮肉屋SEの端末に

顧客からメッセージが届いた。


顧客


「予定表の見方わからなければ

わかりませんって

素直に言えばいいのに…」


皮肉屋SEは返信した。


皮肉屋SE


「この子供おばさんから給料ピンハネして

全員に分けて欲しいですよー」


数秒後。


顧客から返事が来た。


顧客


「マジで何されてるんですかねぇ…」



そのログを聞いた俺は思った。



「……顧客と愚痴で盛り上がってない?」


皮肉屋SE


「事実共有です」



「言い方」


皮肉屋SE


「顧客も困惑していましたので」



俺は理解した。


“見た”と“理解した”の間には、深い谷がある。


そして、


“分からないと言えない人間は、

だいたいその谷に落ちる。”


本人は一生懸命にやっているつもりでも、周りの足を引っ張る人っていますよね。

悪気が無いだけに質の悪いやつ。

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