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俺の上司が凄すぎて自称天才エンジニアの俺がポンコツに見える件  作者: 慧梓
ガルムクラッシュ編

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幕間:結城和叶はブラコンである

因みに

紫苑はシスコン

当たり前だよなぁ!?

突然だが。


私、

結城和叶はブラコンである。


しかもかなり重度だ。


「紫苑兄さん!」


「んぁ?」


放課後。


軽音部帰りの兄さんは、

ギターケースを担ぎながら振り返った。


今日も騒がしい。


後ろでは、

逢沢先輩が疲れた顔をしていて、

東雲先輩は何故かステップの練習をしている。


うるさい。


でも楽しそうだ。


「どうした和叶」


「んー」


私は兄さんの隣へ並ぶ。


「文化祭、ほんとにアイドルやるの?」


「当然だ!」


ドン!!!


夕焼けの廊下で、

兄さんは無駄にポーズを決めた。


「俺達はなぁ!

堂条学園の歴史を変える!!!」


「また始まった」


逢沢先輩が呟く。


東雲先輩は笑っていた。


「いやでも実際、

最近軽音部かなり面白いよね」


「だろ?」


兄さんは得意げだった。


私はちょっと笑う。


昔からそうだ。


兄さんは、

すぐ騒ぎを起こす。


人を巻き込む。


変な事を始める。


でも。


気づくと、

周りに人が集まっている。


だから不思議だった。


どうして兄さんは、

あんなに真っ直ぐ、

楽しい方へ走れるんだろう。


「和叶?」


「ん?」


「なんか今日静かだな」


兄さんが顔を覗き込んでくる。


近い。


「別にー」


「なんだよ」


「兄さん達、

楽しそうだなって思って」


兄さんは一瞬きょとんとした。


それから。


照れ隠しみたいに笑う。


「当たり前だろ」


夕日が、

兄さんの横顔を赤く染める。


「青春だからな!」


後ろで逢沢先輩が言った。


「便利な言葉だな青春」


「大体それで押し切ろうとするよね紫苑」


私は少しだけ吹き出した。


やっぱり。


兄さん達と居ると、

楽しい。


「なぁ和叶」


「なに?」


兄さんは、

急に真顔になった。


「文化祭、絶対見に来いよ」


「うん」


「後悔させねぇから!」


私は笑った。


たぶん。


兄さんはこれからも、

いっぱい失敗する。


いっぱい騒ぐ。


いっぱい怒られる。


でも。


それでもきっと。


誰かを笑わせながら、

前へ進んでいくのだと思う。


だから私は、

そんな兄さんが好きだ。


……うん。


やっぱり私、

結構重度のブラコンかもしれない。

ブラコンの妹が欲しい人生でした


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