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俺の上司が凄すぎて自称天才エンジニアの俺がポンコツに見える件  作者: 慧梓
第7章:東都の日常④

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幕間:予定とは作るものである。

仕事でもない。

頼まれたわけでもない。

なのに、家にいるだけで「使える人員」扱いされる時がある。

俺は朝から、実家のソファでだらけていた。


スマホを見て、麦茶を飲み、何も生産しない。

最高である。


その時だった。


叔母が奥から顔を出した。


「今日ちょっと店手伝ってくれない?」


俺は、麦茶を置いた。


「……は?」


「パートさん帰しちゃったから人足りなくてー」


俺、三秒沈黙。


脳内で、何かがカチリと鳴った。


(いや待て)


(なんで俺が補填要員なんだ?)


俺は冷静に整理を始めた。


・今日は平日

・本来回る前提の日

・母も兄も何も言ってない

・俺は休暇で帰省中

・しかも“人足りない”じゃなく“楽したい”寄りの匂いがする


そして決定打。


「私も年だからさぁ〜」


俺くん、悟った。


(あ、これ俺、“便利なおっさん”としてカウントされてる)


その瞬間だった。


俺は静かに立ち上がった。


「ちょっと出かけてきます」


叔母「え?」


俺「予定あるんで」


予定は無かった。


だが、“今この場から消える”という最重要予定が発生したのである。


──数十分後。


俺はホームセンターにいた。


忍者図鑑を読み。


牛乳パックで作るミニチュア家電に心を揺さぶられ。


USBミニシェーバーを買い。


100円ゲームで本気になっていた。


90%まで登ったガムボールは、無情にも落下した。


「くっそぉぉぉぉ!!」


一個だけ出てきたガムを握りしめながら、俺は叫ぶ。


その時、友人から返信が来た。


『今暇だけど?』


俺は空を見上げた。


勝った。


完全勝利である。


その頃、実家。


叔母が言った。


「しー君どこ行ったの?」


母は静かに麦茶を飲みながら答えた。


「知らない」


その声は、妙に優しかった。

楽をしたい人間の言葉ってすぐにわかるよね。舐めんな。と思います


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