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虹の架け橋  作者: 藤井桜
新婚編
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スポーツ観戦する君と一緒に



 (よし)くんは事前にプライベートに関しても予定を教えてくれる。今回は、プライベートで、東京ドームに野球観戦に行くらしい。もちろん、東京ドームは巨人の本拠地なので、試合は巨人対広島だ。東京で知り合った同じ地元の人と一緒に観戦する様で、律儀に一緒の写真も見せてくれた。優しそうな、ちょっと、賢ちゃんに似た雰囲気のお兄さんだ。その人とは野球観戦だけの付き合いらしい、珍しいな、と思ったんだけどそこは嘉くんらしかった。


 その田上さんが用事が出来てしまい、三日目の試合には行けなくなったらしい。チケットが余っているので、一緒にどうかと誘われた。チケットって譲渡出来ないんじゃないの? って聞いたら、暗黙の了解でどうにかしてもらえるらしい。あ、職権濫用ダメだと思う。

 結局、球団の人と話してくれて、田上さんの代わりに私が行ける事になった。球団が私のためにユニフォームを作ってくれたので、それに袖を通す。背番号は曲の虹からイメージして7です。ちなみに、レーゲンボーゲンの二人も同じく7です。嘉くんは本当は好きな選手の背番号が良かったらしい。ユニフォームには、『ASOH』って入ってる。短くていいな。それにすごくかっこいい。私の『KAWAMURA』です。長いわ、ぎゅうぎゅうだわで、ちょっと笑える。嘉くん名前でなくて良かったね。


 野球観戦は広島の時と仙台の時に行った事があるけれど、東京ドームは初めてだ。東京ドームでコンサートとかも一度はやってみたいな。



「麻衣はビール欲しいんじゃない?」

「え、買っても良いの?」



 スポーツ観戦って言ったらやっぱり、ビールだよね! 嘉くんが売り子のお姉さんを呼んでくれる。そう言う事、率先してやってくれなさそうなのに、意外な事に驚いた。

 聞くと、田上さんがお気に入りの女の子らしい。元気いっぱいの明るい笑顔の女の子だった。長い髪をポニーテールにしていて、揺れるのが可愛い。売り子さんのユニフォームもメーカーによって違っていて可愛いね。背中にビールのタンクを背負っても、颯爽とした動きで近くまで来てくれた。私にはあれを背負うの無理だ。



浅生(あそう)くん、今日は田上くんが一緒じゃないんやね」



 気兼ねなくドライに話し掛けてくれたのは、嘉くんの反対側に座る年配の男性だった。ここでは、誰もみんな、ただの野球ファンだ、嘉くん相手でもそれは変わらない。



「急な予定が入ったって、残念がってましたよ」

「そうなんか、昨日勝ってぶち嬉しそうじゃったけん」



 あ、この人も広島弁だ。聞くと、追っかけでいろんな場所に応援に言っているらしい。嘉くんは、東京ドームでの試合か、地元での試合ぐらいだ、本当はもっと行きたいんだと思うな。



「で、今日は奥さんなんやね」

「あ、麻衣です。嘉隆くんがいつもお世話になっています」



 急に私に声を掛けられて驚いてしまったけれど、ちゃんと挨拶出来たかな。そして、私が嘉くんの奥さんだって言うのも知っていてくれた様だ。



「奥さんも応援に来てくれたんじゃけぇ、今日も勝ってくれるとええね」



 ビール片手に誰もが楽しそうだ。ここにいる人たちはみんな同志なのだ。嘉くんも私もカープを応援するファンだ。熱気に包まれた球場は、すごいの一言につきた。


 美味しいビールを飲んでの野球観戦はとても楽しかったです。今回、東京ドームの中を見たいと思ってついて来たけれど、観戦も見ると楽しいね、それに隣りから詳しい解説付きだから。

 たまには良いのかもしれない。その後、何度もさっきのお姉さんを呼んじゃった、ドン引きされていないと良いけど。聞いた話によると、頭にアクセントの髪飾りがそれぞれ違っていて、それで分かってもらう仕組みらしい。嘉くんは青い髪飾りのポニーテールの子としか認識していない。うん、嘉くんだもんね、分かってた。私は名前を聞き出しましたよ。芽衣ちゃんって言うらしい。可愛いね。今年でバイト終わりにしちゃうのは勿体無いなと思った、まぁ、大学生のバイトだと仕方がないか。私たちの歌も聞いてくれるって言ってた。強制はしていないよ。


 最後には、嘉くんにビールは止められました。珍しくOK出してくれたのにずるい。



 嘉隆くんのファンの子sideを先に上げたのですが、それの麻衣バージョンです。

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