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虹の架け橋  作者: 藤井桜
後日談+サブキャラのお話
726/730

Book リレー:遥編(side遥)*

 Bookリレー遥くん編になります。特定の作品名が出て来ますので苦手方はご注意くださいませ。

 


 最近、仕事を断らない。と言う事もあって、この依頼が来たのだと思う。ある出版社からの依頼は雑誌のコラムだった。自分の気に入った本を一ページで紹介するコーナーだ。リレー形式で行われていて、十年ほど続いている人気のあるコーナーだと言う事だ。

 雑誌自体は申し訳ないが、見た事はない。バックナンバーを参考にして下さいと渡されたものの表紙に相方の嘉隆(よしたか)の名前があって笑った。それは、意識して持ってきてくれたようだ。そうか、知らなかったが嘉隆もこの仕事を受けていたようだ。

 出版社の人と今回、遥を選んでくれたと言うのは、遥が、一緒に音楽イベントやフェスで何度かやったことのあるソプラノ歌手の人だった。遥は、ソロでライブはしないが誰かと一緒にやることも多い。彼女が選んだのは、『のだめカンタービレ』と言う漫画で遥も知っていた。少しその話になり脱線してしまい一輝に軌道修正された。彼女とは、一緒に仕事をする際に、漫画の話をすることも多かった。



「秘密厳守という事もあって、話せなかったのだと思います」

「まぁ、嘉の事だから、発売後にも言わなかったのは、単純に忘れていたこともあったと思うけどね」



 パラパラとバックナンバーを見ていた、遥は不意に一輝にその本を取り上げられた。このまま、読んで動かなくなると思ったようで、遥にはそう言ったことがよくある。それ、私もでした、と言って彼女にも笑われた。



「遥、話聞く」

「あ、悪い。こう言うの、あまり読まないけど、読むと楽しいんだよな。あ、すみません」



 雑誌を読んだことないことがバレた。素直に謝ると気にしないで下さいと言われた。知名度も低いんですよね、と続けた。遥はどちらかと言うと、科学雑誌の方を読むことが多いかもしれない。



「私も読んだことなかったんですよね」

「人を選ぶ雑誌ですからね」



 持って来たバックナンバーは、参考にして、あとは差し上げます、と言われた。彼女のものも出来上がったら事務所に届けますと言っていた。



「分かりました。頑張ります」

「肩の力を抜いて書いて構いませんからね。ゆるく長くがモットーの連載でもありますので」

「そうなんですね。確かに、絵本を選んだ人はかなりほのぼのしていますね」



 選んだ本は多岐に渡っている。絵本もあるし、ミステリもある。純文学もあるし、変わったところで漫画もあった。ただ、なんでも良いと言われると困る。それが、一番困る。



 * * *



 遥が選んだのは、まさかの『相対性理論』だった。それを、読者に分かりやすく説明する。遥が面白おかしく、書いているので、遥ファン以外の興味も引いたようだ。さらに、前号に遥の名前が載るので、かなり反響を呼んだ。この雑誌は、たまにこうして、人気のあるアーティストなどの投稿があるとSNSでバズる傾向がある。この雑誌も、一気に話題を呼んで、あっという間に売り切れた。季刊で、それほど発行部数が多くはなかったということもある。

 それを、確認のために呼んでくれた、一輝は「目から鱗」だよ。と言った。『相対性理論』と言えば、アインシュタインぐらいの認識しかない。大学時代は、理数系ではあったが、それほど、アインシュタインに詳しかったわけではないし、一輝には難しすぎた。おすすめした本も『わかりやすい』と銘打っているので、初めて『相対性理論』に触れる人にも良いだろう。

 雑誌と並行して、「相対性理論』の方の売れ行きもあがったようだ。



 前の号が『のだめカンタービレ』で今回が、『相対性理論』。選ぶ人によって多岐に渡るためにコラム目的で買う人もいます。

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